内容説明
終戦直後ほとんど一日を以って書かれた『戦艦大和ノ最期』。戦争を記すことを使命としつつ、日本銀行員として、キリスト者として真摯に生きた吉田満の心情をたどる。
目次
第1章 誕生『戦艦大和ノ最期』(戦艦大和からの生還;検閲との抗争 ほか)
第2章 挫折を乗り越えて(職場での吉田満;キリスト教との出会い ほか)
第3章 「語り部」―みずからに課した使命(臼淵大尉の「進歩」への願い;愚劣な開戦、愚劣な作戦 ほか)
第4章 戦中派は訴える(みちのく―吉田が愛した風土と人々;戦中派、散華の世代 ほか)
第5章 経済成長と平和を見つめて(スモール・イズ・ビューティフル;非戦の誓い ほか)
著者等紹介
千早耿一郎[チハヤコウイチロウ]
1922年滋賀県生まれ。中国上海・青島で育つ。県立神戸商業学校卒業後、1939年日本銀行入行。1942年、現役で入隊、中国安徽省第133連隊に配属。1943年、予備士官学校を卒業。江蘇省で米軍上陸を想定した挺身攻撃隊長に任じられる。1946年、復員後、日本銀行に復帰。営業局に転勤し吉田満を知る。後年吉田国庫局長を補佐。その間、業務の合間に吉田満らとともに行内文芸誌の編集に携わりつつ、詩・評論を執筆。1988年、転出先の百五銀行退職。現在は詩・評論・小説など作家活動に専念
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