出版社内容情報
「養生の術をまなんで、よくわが身をたもつべし。長生きすれば、楽多く益多し」
ここには、長生きするのが養生の目的ではなく、老後を楽しく過ごすために養生をする、という益軒の人生哲学がある。
総ルビつき原文 著者オリジナル現代語訳つき
「養生の術は 先(まず)心気を養うべし」
『養生訓』といえば、からだの養生とすぐ思いがちだが、益軒は心の養生を優先して説いている。それは心身相関の確固とした理念、からだは心によって養われ、心はからだによって養われるという考えからである。だから益軒はまず、「養生の第一歩は心と気を養うことである」、だから「心を和らかにし、気を平らかにし」と説き、「心を養いからだを養う工夫は1つである」と言うのである。――<本文より>
立川 昭二[タツカワ ショウジ]
著・文・その他
内容説明
「養生の術をまなんで、よくわが身をたもつべし。長生きすれば、楽多く益多し」ここには、長生きするのが養生の目的ではなく、老後を楽しく過ごすために養生をする、という益軒の人生哲学がある。
目次
1 命を畏れ、生を楽しむ
2 気と自然治癒力
3 心を養う
4 息を調え、からだを愛しむ
5 食と性
6 病いを慎み、医療を選ぶ
7 老いを生きる
著者等紹介
立川昭二[タツカワショウジ]
1927年生まれ。早稲田大学文学部史学科卒業。北里大学名誉教授。文化史・心性史の視座から病気や医療を追究。1980年サントリー学芸賞受賞
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感想・レビュー
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ちゅうおうせん
6
身をうごかさざれば、元気めぐらず、食気とどこほりて、病おこる。 もし養ふ事はすくなく、そこなふ事多く、日々つもりて久しければ、元気へりて病生じ、死にいたる。 只保養をよく慎み、薬を用ひずして、病のをのずから癒るを待つべし。 養生の道は、たのむを戒しむ。過信することを戒める。 臍下三寸を丹田と云。腎間の動気ここにあり。 常の呼吸のいきは、ゆるやかにして、深く丹田に入るべし。 夜寝る時は、必ず体を横向きにし、脇を下にして寝るのがよい。 飲食をほどほどにし、限度を過ごさない。 噛み締めたい文章。2024/03/13
funkypunkyempty
1
★★★ すらすらは読めたし、内容も良かった。ただ面白いかどうかと聞かれると・・・そんな1冊。2021/02/05
magichour
0
「静かにして元気を保ち、動いて元気をめぐらす。」「動と静が時機を失わないことが気を養う道。」2023/01/18