内容説明
この本は街探検とか探訪とかを主たる目的として書いたものではないのである。それぞれの場所に縁のあった作家文人たちが、意識していたと無意識であったとにかかわらず、次第に文学上のネットワークをつくり、それが近代文学をどのように形成させていったのか、その成立の道すじを辿ってみたいという意味の「散歩」が、本書の趣旨なのである。産業人の視点から見た「近代文学の道すじ」。書下ろし文学論。
目次
上野・池之端・谷中界隈
千駄木・弥生・本郷界隈
牛込・早稲田界隈
市ヶ谷・大久保界隈
渋谷・青山界隈
麹町・番町界隈
小石川・小日向界隈
池袋・目白・雑司ケ谷界隈
駿河台・神保町界隈
銀座・築地界隈
根岸・龍泉・浅草界隈
日本橋・両国・亀戸界隈
赤坂・六本木・麻布界隈
三田・高輪・白金台界隈
著者等紹介
中谷治夫[ナカタニハルオ]
1928年東京生まれ。51年早稲田大学理工学部卒業後、綜合化学会社の東ソー入社。80年取締役、常務、専務を経て86年代表取締役副社長。89年にプラス・テク(株)社長就任。会長を経て99年産業界を引退した。学生時代、ドイツ文学の故・中村英雄教授を中心に結成された読書会は、今も年四回の例会を続け、機関誌「ねんりん」を年二回発行。同誌に文学・歴史・社会問題などについての評論・エッセイを毎号寄稿しており、この面では生涯現役を心がけている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



