楽園の鳥―カルカッタ幻想曲

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  • サイズ B6判/ページ数 523p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062124393
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

仕事が成功しても、孤独な心は癒せない。消えた恋人を追い「世界の果て」へとさまよいでたミチカは、三十代の童話作家。バンコク・カルカッタ・カトゥマンドゥ・ヒマラヤ山中、そしてベンガル湾。混沌の都市と美しい自然を舞台に傷ついた心が交錯する。ガンジスの源流から河口までを巡る旅に救いはあるのか?死ぬほど美し大地を見下ろしながら、脚のない「楽園の鳥」は飛びつづける。ディープ・アジアを旅する恋愛冒険紀行小説。

著者等紹介

寮美千子[リョウミチコ]
東京生まれ。外務省、広告制作会社勤務、フリーのコピーライターを経て、1986年、毎日童話新人賞受賞、童話作家としてデビュー。1991~97年、衛星放送ラジオ局「セント・ギガ」に約四百篇の詩を提供。1992年、ACCの助成を受けアメリカ訪問、NASA及び先住民居留地を取材。同年、野辺山宇宙電波観測所十周年記念絵本『ほしがうたっている』(思索社)を制作。1997~98年、科学技術庁「宇宙開発委員会」専門委員。2004年、西はりま天文台2メートル望遠鏡完成記念絵本『遠くをみたい』を制作。また、財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構の助成を受け、絵本『イオマンテ』を制作中。『楽園の鳥―カルカッタ幻想曲』が大人向けの最初の小説となる
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感想・レビュー

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とよぽん

21
寮美千子さんの絵本、児童文学作品とはまた別の世界の、壮大な物語だった。先日読んだガンジス河にまつわる神話の絵本の内容が、この「楽園の鳥」にも底流している。主人公は自分を楽園の鳥・・・脚を持たぬゆえに、命という楽園を永遠に飛び続けなければならない・・・にたとえた。寮美千子さんが書いた、大人向けの初めての作品はとてつもなく広く深い世界だった。2019/03/02

Mayumi O

2
カルカッタの埃っぽさ、猥雑さが、読んでいる間ずっと感じられた。そういう空気感を感じるものだった。でも、この主人公にはあまり共感できないな。もがきもがき、地べたを這いながら、生きている姿だからなのかな。2013/07/31

小葉

2
◇ 主人公を好きになれない。でも物語が創られる過程は興味深かったです。2006/07/23

しわじい

1
インド、ガンジス川、ブッダ。何かそこに魂の深さを感じ、一度行くとそこから強く影響を受けると聞く。そんなインドの現実の世界が書かれている。ただ、そんなインドの世界を除けば、単なるDVの話じゃないかって思った。ミチカはディオン・ブライアントにもアーロン・フライリングにも、殴られ、ひどい扱いを受けるのに、怒るのは私がいけないからだとして、そして私がいなければダメなんだと、どこまでもついて行こうとする。なんでそうなっちゃうんだろう。もう、あきらめて日本に帰って普通に暮らせばいいじゃん、と何度思ったことか。2013/07/31

びばりーちゃん

0
作中で主人公が書いている古いピアノの物語が好き。

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