テクストから遠く離れて

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  • サイズ B6判/ページ数 326p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062122078
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0095

内容説明

いま求められる批評の原理とは?小説の核心的「読み」を通して、テクスト論・ポストモダン理論の限界と文学思想における批評の停滞を超え、新たな普遍性の原理を提示する脱テクスト論の地平へ。

目次

1 「作者の死」と『取り替え子』(チェシャ猫の笑い;「テクスト論」の功罪;大江健三郎、二〇〇〇年 ほか)
2 『海辺のカフカ』と「換喩的な世界」(形式体系と「一般言語表象」;デリダの「作家の死」と「虚構言語」;「作者の死」を生きること ほか)
3 『仮面の告白』と「実定性としての作者」(「作者の死」と「主体の死」;ミシェル・フーコーの「作者とは何か?」;「実定性」という概念 ほか)

著者等紹介

加藤典洋[カトウノリヒロ]
1948年、山形県生まれ。1972年、東京大学文学部仏文科卒。国立国会図書館勤務を経て、現在、明治学院大学国際学部教授、文芸評論家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

もっさん

3
いみふ2018/02/12

nanchara_dawn

0
再読。テクスト論批評に対する違和感を言語化し、テクスト論批評ではない形で、作者還元論にもならない批評の方法を模索していく。実際、その違和感は多くの人が抱いてきたのではないかと思うし、著者が提示する方法も、多くの人が、「テクスト論批評」の名を借りて実際にはそうしてきた手法なのではないだろうか。換喩の説明が物凄くわかりやすく、そこだけでも読んで良かった。「ないことがあること」を説明する比喩も秀逸。2012/03/13

s_mirai

0
既存のテクスト論の更新を図り、テクストから「作者の像」を浮かび上がらせる「脱テクスト論」を提唱するなど、かなり使えそうな一冊ではある。「作者」論についても、かなりの議論がなされている。理解が追いつかなかった部分も多いので、是非とも再読したい一冊。2010/09/06

ゆうき

0
結局これもまたテクスト論に収束するか、そうでなければ作者の意図が意味を拘束する言説の変形のように思えた。が、各小説を実例に解説した内容は分かりやすく、非常に参考になった。2022/10/29

村上駿斗

0
二十世紀末の文学批評界を席巻したテクスト論は、作品が生み出す読みの可能性を「作者」に還元することを、厳しく禁じた。が、現実の読書体験において、人が「作者」の意図を想像することも、また事実である。では、これら二つの読み方は、果たして両立し得ないのか。この本は、以上の問いを解決するため、読みの選択肢を一義的に限定するのではなく、むしろ異なる読みの可能性を保証する基になる存在としての、生身の作者と区別された「作者像」という概念を提唱する。2021/08/07

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