内容説明
目の見えないねこのイラストが織りなすストーリー。失ったものにはきっと「つづき」がある。もとめれば、いとしいものの魂は戻ってくる。はてしなくつづくいのちに気づいて、優しくなれる絵本。
著者等紹介
吉田稔美[ヨシダトシミ]
1961年兵庫県に生まれる。大阪芸術大学芸術学部デザイン学科卒業。ソサエティ・オブ・イラストレーターズ(N・Y)会員、日本出版美術家連盟会員。御茶の水美術専門学校非常勤講師。東洋美術学校客員講師。1999年、イタリア・ボローニャ国際絵本原画展入選。2000年、ボローニャ二〇〇〇ブルーノ・ムナーリに捧げられたミレニアム展入選
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
プル
33
実家に居ついていた通い猫の黒猫は、代替わりを何度も繰り返していた。あれ?この子、違う黒猫だよね?…でも黒いから、当時みんな「クロ」と呼んでいた。半年で変わった子もいれば、何年もい続けた子もいた。つづきが繰り返されていた。今回、大人である私の我が家で飼い猫が亡くなり、その子の兄弟も元気なので、続きを望むのはたいそうなことなのだけど…こうやってたまに思い出してあげることで、私にとっては十分な「つづき」である。亡くなった猫は猫の天国から、近所にいる最適な次の猫を送る指示でもしているのは…本当かもしれない。2019/03/16
Cinejazz
17
〝心の底に繋がっていた、だいじな猫を亡くした君に…。そんなにも激しく「またと」求めるならば、戻ってくるよ…。何故といって、わたしの猫も、やっぱりちゃんと、帰ってきたから…〟生まれ変わり、としか思えない猫に出会った作者。失ったものにはきっと「つづき」があると説く、大人のための猫の絵本。〝そうなのだから、君もしっかり目を光らせて、懸命に帰って来た「つづきの猫」を、決して見過ごすことがないように、よくよく気をつけておくことなんだ…〟2025/06/08
ひなにゃんこ
10
★4 シルエットで描かれた猫とシンプルでアートな背景。絵もいいけど、話がグッと来た。図書館で危うく泣くところでした。失った大切な命。でもきっと、つづきのねこが現れる。信じてみるよ。早くおいで!待ってるよ!一緒につづきをやろう!2011/08/29
白い雲。。
8
いつも持ち歩けるコンパクトサイズ。シルエットだけのねこが、心の中のねこにつながる。大事なねこを亡くした大人が、泣きながら一人で読むのにぴったり。「つづき」がいると思いたい。2011/07/31
necoko19
8
再読。「こころの底につながっていた だいじなねこをなくしたきみに そんなにもはげしくまたと もとめるならば戻ってくるよ」2011/03/30
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