内容説明
「中一少女手錠監禁致死事件」に代表される現代の闇に肉迫。スクール・セクハラで閉ざされた女生徒の心、病んだ教師たちの本性に、女性ジャーナリストが体当たりで迫ったルポルタージュ。
目次
第1章 スクール・セクハラ「だって、先生が怖いもん」(ひなびた山村の分校で;「だって、先生が怖いもん」;自ら命を絶ったK教諭 ほか)
第2章 教師と生徒の禁断の愛のゆくえ「私は被害者ではない」(「淫行教師」との待ち合わせ;二十二年前の記事;女性の性的自己決定権 ほか)
第3章 少女手錠監禁致死事件の心の闇「教師の危ういバランスシート」(加害者になる危うさ―援助交際から始まった悲劇;被害者になる怖さ―出会い形サイトの危険性;三十代、シングル教師は危ういか! ほか)
著者等紹介
宮淑子[ミヤヨシコ]
1945年、長野県生まれ。毎日新聞社「日刊教育の森」編集部員を経て、フリーのジャーナリストに。現在は埼玉女子短大講師。フェミニズムの考えを基調に、現代社会に埋もれているテーマを掘りおこし、教育問題、女性問題、医療問題のルポ、評論、講演を手掛ける。著書『セクシュアル・ハラスメント』(朝日文庫)で、いち早くセクハラ問題を取りあげ、話題作となった
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感想・レビュー
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cPu
8
子供と大人。教えられる立場と教える立場という権力関係の中加えられる卑劣な暴力。スクールセクハラ。子供は騙されてもリスクに遭遇しても機転が利かない。被害者の落ち度を責める司法、裁判、警察や周りが被害者の傷を更に深めていく。一度思い出しただけでも辛い思いをする少女たちは二度、三度と苦痛を味わい、だまり続ける。教師や教室は信頼できる場所であってほしい。2010/02/24
おたきたお
0
職務過負荷の被害者としての教師という存在をどれだけの世間が知っているか。一部教師の矛先が犯罪性を伴って子供に向かう。事件が起こると表面だけを追う管理職とマスコミ、それに振り回される一般市民。閉じた「学校型社会」への対処は、何よりも「被害者」への共感がまず必要だと思う。2006/01/01
boutiquekouichi
0
高校のとき、同性の先生に嫌なことをされ続けた。周囲には「お気に入り」としか認識されておらず、親にも本気にされなかった。その先生の授業の前は決まって体調が悪くなり、ある日我慢できなくなって相談室に行ったら、相談室の先生に「そんな授業、もう休んじゃえばいいじゃない」と言っていただけた。ただ話を聞いて2011/10/11
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