著者等紹介
京極夏彦[キョウゴクナツヒコ]
1963年、北海道生まれ。1994年、『姑獲鳥の夏』(講談社ノベルス)でデビューする。1996年、『魍魎の匣』にて第四九回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。1997年、『嗤う伊右衛門』(中央公論社)にて第二五回泉鏡花文学賞を受賞。2003年、『覘き小平次』(中央公論新社)で第一六回山本周五郎賞を受賞
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感想・レビュー
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優希
100
単行本で再読です。久々に読んだ姑獲鳥。やっぱり面白いです。20ヶ月妊娠している女性、日常と非日常の間の世界。全ては現実でありながらもそれがあたかも現実でないように描かれているため、その空気感にどっぷり浸ってしまい、最後まで騙されてしまいます。目の前にあるものだけが真実ではないという事実を突きつけられる瞬間が好きですね。物語は知っているはずなのに、改めて読んでも新鮮に感じるのが京極さんの魅力です。2017/12/22
勇波
86
今年もまた暑い『夏』がやってきました。今回は四六判での再読です。上等な紙質なのか見た目より軽く感じます。。デビュー作にはその作者の本質が詰まってると聞いた事がありますが、この作品はまさにそんな感じ。そして傑作と言われる物語は何度読んでも新鮮な感動が与えられます。ではまた来年の夏に会いましょう。では★2017/07/28
吉田あや
63
どこまでもだらだらといい加減な傾斜で続く坂道を登り詰め、貧弱な竹藪に挟まれた蕎麦屋の隣にある古本屋「京極堂」。此処の主人である京極堂こと「中禅寺秋彦」は、ありとあらゆる書物に精通する書痴を極めた店主であり、店先の小さな森にある神社の神主であり、拝み屋として憑物落しをする陰陽師でもある。この主に「三文文士」呼ばわりされる友人の関口巽が齎すカストリ雑誌の猥雑な話題は封印された過去を開くパンドラの箱となり、哀しい姑獲鳥の朱に染まる端緒となる。(⇒)2023/05/31
Aquarius
50
京極夏彦作品初読みでガッチリと心を鷲掴みにされました。何コレ?凄くない?色々な知識や現象が混在し、伏線等が輻輳しているのですが、読了しその構成に脱帽する。この知識やネタを知っているか知らないかでこの本の楽しさは大きく変わるが、知らずとも十分堪能できる。京極堂の講釈も嫌じゃなく不思議に納得且つ気づけば魅了されており、言葉とは裏腹に?黒衣を纏った京極堂の優しさに惚れた。怒涛の後半、前のめりで読み、残り僅かな頁は真相を焦る気持ちに拍車をかける。『この世に不思議なことなど何もない。』読めて最高に幸せな1冊でした!2015/07/21
藤月はな(灯れ松明の火)
27
分冊文庫版がこの版本を基に構成されたと知り、ずっと読み比べてみたかったのですが周りにありませんでした。しかし、引越し先の近くの図書館で置いているのを発見したため、借りて読み比べました。文章がページごとに終わっていたり、行間の使い方や統一性が効果的に使われていて一種の映像化された音楽の印象を受けました。ちなみにノベルスでは「狂骨の夢」の第4版までは文章がページごとに終わっていません。2011/04/01