内容説明
お母さんは36歳、そのとき彼は17歳。市を二分する激流の川にかかる橋のたもとで二人は出会い、二つの恋が始まった―。
著者等紹介
伊井直行[イイナオユキ]
1953年宮崎生まれ。慶応大学卒。出版社勤務を経て、1983年「草のかんむり」で第26回群像新人文学賞を受賞。1989年「さして重要でない一日」で野間文芸新人賞受賞。1994年「進化の時計」で平林たい子賞受賞。2001年「濁った激流にかかる橋」で読売文学賞受賞
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感想・レビュー
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horihori【レビューがたまって追っつかない】
10
激流によって左岸と右岸に分断された街を結ぶ異形の橋。その橋で「お父さん」と「お母さん」はすれ違う。「お母さん」こと、小林由希子は当時36歳の独身女性。そんな彼女と橋ですれ違い一目惚れした男子高校生が2人。文中の「私」は「お母さん」の娘で、「お母さん」が「お父さん」と出会ってから2年後に亡くなると明かされるのに、「お父さん」の正体がはっきりしない。まず、高校生の男の子と36歳の女性という設定に驚かされるが、そこだけが焦点なわけではなく、思春期のどうしようもない心の揺れや、ひたむきな想いも丁寧に描かれている。2008/06/24
chii
8
36才の小林由希子と17才の高校生大島康明。この二人の出会いを二人の間にできちゃった子供が語っているお話。年の差カップル~~素敵な恋のお話かと思って読んでみました。思春期の男の子と、36才の独身女性の悩んじゃってる姿などを映しているんだけれど、もうちょっと何か欲しかった~。物足りないというか、中途半端というのか~う~ん、まぁ子供がいい子に育ってるからイイとしようっと。(笑)2010/10/07
ホレイシア
4
「濁った激流」の支流的作品。本編ほどの迫力はないが、静かに笑える。2008/01/01
7kichi
2
「濁った激流にかかる橋」のサイドストーリー。「濁った激流にかかる橋」が面白かっただけに、何も舞台をこの街にしなくても良かったのではなかろうか。2009/02/26
ななめ
1
タイトルよくない