内容説明
平台から拾い上げた、数々の雑本稀本。本郷木内書店、神保町大屋書房、名古屋藤園堂、京都竹苞楼、等々和本屋老舗の御主人たちからは、じつに多くを教わった。三古会・掃苔会の古老たち、書誌の巨人・名だたる愛書家には、ただただ恐れ入るばかり。江戸研究の泰斗がつづる、書き下ろし想い出の記。
目次
序章
第１章 紙魚の卵（東京から江戸へ；「まア洒落本もよかろう」 ほか）
第２章 紙魚の孵化（山中の人；本郷、上野、神保町 ほか）
第３章 紙魚、名古屋へ往く（本道楽の桃源郷；三先達の肖像 ほか）
第４章 紙魚の帰郷（思いがけず九大へ；雑書あれこれ）
終章 紙魚供養
著者等紹介
中野三敏［ナカノミツトシ］
昭和１０年福岡県生れ。３９年早稲田大学大学院日本文学研究科修了。近世文学専攻。４１年愛知淑徳短期大学講師、４７年九州大学文学部助教授、５７年同教授、平成１１年退官。現在福岡大学人文学部教授。主著に『戯作研究』中央公論社（サントリー学芸賞・角川源義賞）、共編に『近世子供の絵本集・上方篇』岩波書店（毎日出版文化賞）など
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