内容説明
陸の掟にとらわれず、遠い海の彼方を見据えた男・藤原純友。大きすぎる器ゆえに、闘いを宿命づけられた男・平将門。京都朝廷が腐敗の極みに達した十世紀。瀬戸内の海を闊歩する海賊衆を束ねた藤原純友は、遊女、傀儡衆、碧眼の美しい兵など、律令の枠からはみ出した「異端」たちを、不穏な空気が渦巻く東の国に放つ。いまだ謎に包まれる平将門・藤原純友の乱を、斬新な発想で描き尽くす、歴史エンタテインメント小説の新たな傑作。
著者等紹介
金重明[キムチュンミョン]
1956年、東京生まれ。東京大学、大阪外国語大学中退。’97年に第8回朝日新人文学賞受賞
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