ボクの彼氏はどこにいる？

石川 大我【著】

講談社（2002/07発売）

• サイズ B6判／ページ数 219p／高さ 20cm
• 商品コード 9784062114097
• NDC分類 916
• Cコード C0095

内容説明

３０人にひとりはいる同性愛者。本人が、全てをカミングアウト。

目次

序章　ボクがボクであること
第１章　思春期よ早く終われ！
第２章　カミングアウト
第３章　ボクの「居場所」
第４章　友だちとの連鎖
第５章　手、つなごっか？？

著者等紹介

石川大我［イシカワタイガ］
１９７４年、東京都に生まれる。明治学院大学法学部卒業。中学生のときに自分は同性愛者であると気づくが、誰にも言えず、悩みながら思春期を過ごす。大学卒業後、パソコンでホームページを見るうち「自分と同じ存在」がいることを知り、パソコンを通じて多くの当事者と交流する。２０００年４月から、同性愛に関する正確な情報を伝えるため、講演・執筆、ホームページの運営などを行っている「すこたん企画」にペンネーム「高橋タイガ」で参加。以後、講演・執筆などで活躍する。また、個人ホームページ「Ｃａｎ　ｗｅ　ｈｏｌｄ　ｈａｎｄｓ？？（手、つなごっか？？）」を運営するなど、現在進行形の同性愛者の姿を伝えるための活動を続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[tera。]

軽やかな語り口で過去の体験や悩んでいた事をサラリと書いてあるので 読みやすいと思いつつも、ここに辿り着くまでに筆者がどれだけ色んな事を我慢したり犠牲にして来たのだろうかと考えると幸せを願わずにはいられない。何であれ好きなものを『好き』と言える、自分に嘘を吐かなくていい世の中であって欲しい。

2013/11/26

[ジュン]

中学時代の友人が、という下りで泣いてしまった。不覚だった。彼のそばに、同じ｢地求人｣はいた。どんどん、彼らの世界が広がっていけばいいと思う。　思春期真っ只中の中高生の悩みが、なんというか、目から鱗だった。今まで、祖母の幼少期を想像できないような感覚だったのだと思う。出版から丁度10年、ネットの普及により、｢自己肯定のシャワー｣が少しでも多く彼らに降り注ぎますように。

2012/03/06

[少穆]

少々古い本ではあるが、あるあるという場面もいくつかあり、共感できた。 ただどうもこの本の著者は非常に対人交渉能力の高い方のようで、「いやいや僕はそんな話題に巻き込まれたことないですよ」という記述はいくつもあった。 学術的な本では全くないが、この本と先日読んだと報告した『同性愛と異性愛』と言った本を一緒に読むと、面白いのではないだろうか。 ★★★★☆

2012/06/24

[Tomomi]

口述筆記なのかなあ。とても自然でかつ分かりやすくてスーッと入ってくる。実際にどんなことがあって何気ないいろんなことがいろんな人を傷つけていて自分はさぞかし考えなしに言っちゃってるんだろうなあ。

2023/04/01

[Hayato]

ゲイとして生きることの難しさが実体験を通して伝わってくる。修学旅行では寝言で好きな男の子の名前を言ってしまったらどうしようと考えたり、女性アイドルを好きなことにしたり…。最終的に著者はネットで同じゲイのコミュニティを見つけ、ゲイとして胸を張って生きていくことを選択した。著者の勇気に負けないよう、今まで「異性愛が常識」という世の中に無意識に加担し、誰かを傷つけてきたであろう自分も、性的少数者に対して「君が必要だ」というメッセージを伝え続けて、今もなお孤独に苦しむ人を救いたい。

2016/01/28