魔笛

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A4判/ページ数 50p/高さ 22X31cm
  • 商品コード 9784062113014
  • NDC分類 726.5
  • Cコード C0771

内容説明

神秘的なものと喜劇的なもの、幻想的な情景と奇想天外な人物とを、シュールリアリスティックな絵の中に集結させたミヒャエル・ゾーヴァは、現在、同時代の出版芸術における偉大な魔術師のひとりに数えられている。本書はこのゾーヴァが、1998年にフランクフルト歌劇場で上演されたオペラ『魔笛』のために描いた、卓抜した着想の舞台美術および衣裳草案をもとに構成された。『魔笛』のあらたな幕がいま開く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

310
文は那須田淳だが、モーツァルトのジングシュピール『魔笛』(台本はシカネーダー)をほぼ忠実に文章化したもの。絵はドイツの画家ミヒャエル・ゾ―ヴァ。本書は、ゾーヴァがフランクフルト歌劇場での舞台美術を手掛けた時の原画を用いて絵本化したもの。最初のページの見開きは森の入り口を描いただけのものだが、既にこの時、魔的なものが潜む雰囲気が密かに醸成されているかのようだ。衣装はシュールレアリスティックと評されたりもしているようだが、『魔笛』のそれとしては、それほど大胆なものでもない。夜の女王も案外に普通。2023/11/24

☆よいこ

74
音楽物語絵本。前半は、夜の女王に頼まれたタミーノ王子が、陽気な鳥男パパゲーノと共にパミーノ姫を助けに行く話。パミーノ姫は太陽の神殿に閉じ込められているという。後半は、実は姫は閉じ込められているのではなく、司祭ザラストロに保護されているという。夜の女王の呪いを解くためにタミーノ王子は試練に立ち向かう▽1998年に上演されたオペラの舞台美術と衣装草案をもとに書かれている。衣装がとてもおしゃれ。▽『魔笛 モーツアルトおんがく物語』https://bookmeter.com/books/1294076 と読み比べ2022/07/07

アキ

69
魔笛は、1791年モーツァルトの死の3カ月前にウィーンで初演されたオペラ。この絵本は、1998年フランクフルト劇場でソーヴァが舞台美術を手掛けた時の原画を元に物語化したもの。文章は那須野淳が担当。物語の思わね逆転劇をどう演出するのか、鳥刺しパパゲーノ・パパゲーナをどう描くかが見せ所だが、舞台では表現出来ない背景を含めた世界を見事に表現している。さすがにドイツオペラだけあり、登場人物はみな恰幅がいい。一度本場のオペラを観て見たいものだ。以前フランクフルトにて家から大音量で聞こえたオペラは魔笛だったのかなぁ?2020/07/23

ゆのん

56
【絵本】1988年10月、ドイツのフランクフルト歌劇場で初めてミヒャエル・ゾーヴァが舞台美術を手掛けたモーツァルトと『魔笛』が上演された。オペラの為にゾーヴァが書き下ろした原画を使い難解とされる『魔笛』を物語化したのがこの絵本。依頼を受け採用された絵であっても後に気に入らないと破棄してしまうゾーヴァ。故に彼の原画の中には書籍化されたものでしか見れないものが多数。読者に想像力を喚起させるゾーヴァの魅力はここでも健在。3832019/12/18

キジネコ

44
今更に歌劇「魔笛」について称揚するに足る言葉が見当たりません。況してやミフィヤエル・ゾーバが舞台美術を手掛けた1998年フランクフルトに於いて尚の事…然し手の中の本書の楽しさは格別であることは疑いようがない。オペラ門外漢の私にも其れ位は云えそうです。筋立ての難解さと唐突、違和感の指摘が世評にあり その因をアマデウス・モーツアルトとフリーメースンの教義との推量に及ばすのは興味深い事です。舞台草案をもとに再構築された物語絵本、光と闇、夜と昼、そして正義と悪徳… 人の心の揺らぎと平衡、縺れる綾と存在の滑稽。2017/05/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/515615
  • ご注意事項