内容説明
今、男の子たちが危ない。表向きはうまくやっているかに見える少年たちも例外ではない。最新のリサーチは男の子の学力が急激に落ちており、自己肯定感も低く、うつ病と自殺の率がうなぎ上りに上昇していることを示している。驚くほど多くの少年たちが、親とも兄弟姉妹とも友人とも心のつながりをもてず、自分自身の感情もどこにあるのかわからないまま、孤独な子ども時代、思春期を経て、そのまま大人になっていく―。著者は少年たち、そして大人の男たちがまとっているタフでストイックな仮面の奥に、どんな感情が隠されているのか理解しようとしてきた。本書はそんな少年たちの声から学んだこと、そして彼らがより幸福な、自己実現した大人の男になっていくためになにができるのか、を考察したものである。
目次
第1部 男の子の本当の姿(男らしさという仮面の奥で;恥意識と孤独がもたらす傷;「男の子神話」の陰に隠された真実;行動する愛―男の子の人間関係)
第2部 心のつながりを勝ち取る少年たち(母親の力;父親・大人の男の現実―共感し合う父と息子;思春期の試練―成長・変化・性;男の子たちの友情 ほか)
著者等紹介
ポラック,ウィリアム[ポラック,ウィリアム][Pollack,William]
マサチューセッツ州在住の臨床心理士。ハーバード大学医学部付属マクリーン病院の男性研究センターのディレクター。同大学精神医学部助教授。アメリカ心理協会・男性研究学会の発起人
吉田まりえ[ヨシダマリエ]
翻訳家。北海道生まれ。早稲田大学文学部在学中に渡米。ニューヨークで新聞編集、ラジオDJを務めたのち、ソーホーのレストラン・ギャラリーのスタッフに。現在はアンティーク店を経営する傍ら、翻訳活動を行っている
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