内容説明
「なぜなのだ?」と問いつづけて生きる運命のカインたちよ、世間に怯えず、社会に迎合することなく、強く生きる道がここにある。
目次
はじめに ぼくはいかにして「強く」なったか
1 どんなことがあっても自殺してはならない
2 親を捨てる
3 なるべくひとの期待にそむく
4 怒る技術を体得する
5 ひとに「迷惑をかける」訓練をする
6 自己中心主義を磨きあげる
7 幸福を求めることを断念する
8 自分はいつも「正しくない」ことを自覚する
9 まもなくきみは広大な宇宙のただ中で死ぬ
あとがきに代えて 三〇年前の自分へのメッセージ
著者等紹介
中島義道[ナカジマヨシミチ]
1946年、福岡県に生まれる。東京大学教養学部ならびに法学部卒業。77年、同大学院人文科学研究科修士課程修了。83年、ウィーン大学基礎総合学部哲学科修了。哲学博士。電気通信大学人間コミュニケーション学科教授。専攻は時間論、自我論、コミュニケーション論。哲学が好きな一般の人たちを対象に哲学の道場「無用塾」を主宰している
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
suite
13
読んでよかった。どの章も。特に「親を捨てる」に深く安堵。苦しみが押し寄せるなら自分の好む関係性にとどめておけばいいと再確認。(大好きな人は大好きでよかったね、でも「大切にしなきゃ」とか「代わりいないんだから」とか「いつかはしてあげたくなるよ」とか、背負う歴史が違うのに「孝行してる私素敵、あなたもするでしょ!」と言外ににおわせて押し付ける振舞いだけは本当に嫌。)仕事中に若い人に「それで大丈夫」と言葉を選んで伝えてたまに諌められるが、そんなときはこの文庫版をそっと差し出せたらいいのか。(…立場上それも変か。)2017/12/03
くろちぇっと
6
手紙という形式をとっており、読みやすい。きっとこの先も何度か読み返したくなるだろう。「ひとが悩み苦しみながら真剣に選択したこと、そこにはまちがいはない」なんて言葉、このタイミングで見ると泣きそうになるじゃないですか...。最後まで読み切り外を歩いているとき、ふと好きな小説を読み終えてその世界が終わってしまった時のような淋しさを感じた。あとがきが、とても、とても、良い。あぁ若さを失っていくというのはこういうことなのか、と。2014/02/12
ががが
4
決して傷つかない鋼でできているのではと思うような「戦う哲学者」と呼ばれている著者がいかにして「弱い人間」から「強く」なったかが、Tという青年への書簡を通して語られる。繊細で優しくて自分を押し殺して生きている人間が著者のように強くなれるかどうかは分からないけど、そうなるためにはまさに修行のようなことをして生き方を変えなければならない。p21-『T君。きみにとって、最高の目標は生きる力を獲得することだ。きみはたいそうその力が弱いからねえ。』他の著作よりも文体が柔らかくて優しく響くのでボロボロに泣いてしまった。2014/09/27
さだはる
2
2020年18冊目。これは読むのがしんどかった。マイノリティーの生き辛さが、どんどん押し寄せてきてとても苦しいし、不安になって、悲しくもなった。こんなにしんどい本は久しぶりだな。やっぱり私は考えすぎたらあかん。2020/06/14
ひち
2
異なる装丁をした三桁の感想が寄せられている方。私はどのような仕方でカインであるのかというよりは、私はカインであるという旨の感想が多いので、それって「善人」である構造と何が違うのかしらと感じてしまう。2015/06/12




