内容説明
1922(大正11)年11月17日のアルバート・アインシュタインの神戸到着は、日本での43日間にわたる講演旅行の始まりである。アインシュタインは日本に魅せられ、日本と日本人に恋をした。そして日本の伝統的な儀式に深く印象づけられた。アインシュタインの日本旅日記は、日本の読者にアインシュタインが日本と日本人に対していかに魅力的な印象を抱いたかを伝えるものである。幻の日記、全世界に先駆け初出版!日本滞在43日間の全記録と「講演録」完全再現。
目次
日本縦断アインシュタイン43日間の講演旅行全日程(北野丸、マルセイユ出帆;日本到着!;慶応大で来日初講演;学士院歓迎会 ほか)
完全版「相対性原理に就いて」アインスタイン博士講演録
アインシュタインの「日本における私の印象」(神秘の国をこの目で見たい;船上で見た日本人の愛国心;日本のすばらしさはどこにあるか;微笑に隠された真の意味 ほか)
著者等紹介
アインシュタイン,アルバート[アインシュタイン,アルバート][Einstein,Albert]
1879年、ドイツ帝国時代のバイエルン地方ウルムに生まれる。スイス連邦工科大学を卒業。1905年、特殊相対性理論と光量子論を発表、1913年には一般相対性理論を発表し、物理学に革命を引き起こす。重力や時空の構造の解明といった知的貢献に止まらず、原子力、核兵器開発など全人類の生存にかかわる分野に絶大な影響を及ぼした、20世紀最大の科学者。1922年に来日し、各地で講演を行う。来日途上の船中でノーベル物理学賞受賞の報を聞く。第2次大戦後は、自らも関与した原爆開発への悔恨から平和運動を展開。晩年まで米国プリンストン高等研究所において、一般相対性理論を拡張した統一場理論に取り組むが、未完のまま1955年に没す
杉元賢治[スギモトケンジ]
1947年、福岡県に生まれる。近畿大学工学部電気工学科を卒業。1985~87年、ドイツ・ミュンヘン大学数学研究所に留学後、近畿大学教職教育部教授。英国BBC制作のドキュメンタリー映画「アインシュタインの脳」(ビデオはポニーキャニオンより発売)、NHK大阪放送制作の「オモシロ学問人生・愛しのアインシュタイン」などに出演し、アインシュタイン研究家としてメディアでも活躍
佐藤文隆[サトウフミタカ]
甲南大学教授、京都大学名誉教授。1938年、山形県に生まれる。1960年、京都大学理学部物理学科を卒業。アインシュタインの重力場方程式厳密解の研究、ブラックホールやビッグバン宇宙論の構築などに貢献。京都大学教授、基礎物理学研究所所長、理学部長、日本物理学会会長などを歴任。紫綬褒章受章
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