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天を衝く〈上〉―秀吉に喧嘩を売った男・九戸政実

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  • サイズ B6判/ページ数 634p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062108812
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

織田信長が天下布武の決意を固めた戦国末期、南部家は跡目争いで揺れていた。「北の鬼」と恐れられた九戸政実は宗家と訣別。弟の実親らを指揮して斯波、和賀を攻め、勝利をおさめる。吉川英治文学賞受賞作家が独自の史観で描く奥州人の誇りと気迫。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

67
はるか前に数冊読んで避けていた著者だが、書評対談「読むのが怖い」でお勧めされていたので手に取る。東北の武将九戸政実の歴史小説。戦国の世、地方の武将の悲哀を描く。実に有能であっても取り巻く状況、器ではない上司、内部対立で、主流に立てないまま、中央では豊臣秀吉の名が高まってきた…… 数千人程度の戦力を活用して東北周辺のいざこざや権謀術数を駆使する。綺麗事だけではなく、ドロドロとした状況に感心する。地名や人名に馴染みが皆無ではじめは読みにくかったが、なんとか慣れてきた。下巻に。2018/10/27

背古巣

29
高橋克彦氏2作品目。上巻だけで600頁越え。長い❗九戸政実と言う武将はこの作品で初めて知りました。信長などなが中央で活躍する戦国時代に、陸奥に在って勢力を伸ばしてくる九戸党の棟梁。上巻ではあまり失敗せず 、勝ち進む内容。なんか同じ作家さんの「火焔」と似た展開に思える。そうすると、下巻は辛い内容になるのだが…。ちょっと政実勝ちすぎだなと思う。歴史として興味深い内容でした。2018/11/26

しおつう

25
阿倍仲麻呂や坂上田村麻呂が活躍したのは蝦夷と言われる東北。高橋克彦氏の『風の陣』『炎立つ』ではそれらの攻防を余すところなく描かれており、非常に読み応えがあった。それから数百年の時代を経て、中央政権と東北土着民族との戦いが新たに始まろうとしている。戦国時代を題材にした小説は数限りなく有るが、東北地方を伊達政宗以外で描く作品は少ないのではないか。こういうところにスポットを当てるのが高橋克彦らしい。 2018/02/14

にゃこ

17
前半、いつもの高橋さんの主人公のきれいすぎる正義が政実に見当たらず、ただの自己中心的な人のイメージが先走ったけど、実親と意気投合してからは、いつもの正義が帰ってきてすごく楽しかった。やっぱり、この人の描く、現実味がなく、綺麗ごとで包まれてるけどて 、なぜか嫌いになれないキャラクターが好き。 いつもの主人公より政実は高齢なので先が気になる。2016/02/04

紅花

17
おもしろくて一気読み。他の陸奥三部作は敵も味方も、それぞれの正義があって人間同士のぶつかり合い。の所も合ったけど、政実の素晴らしい戦略から幕を開けたこの小説は、結局、信愛の策略にあっけなく次々とはまっていく。結局政実の実力は奇襲でしか通用しなかったのか?こんな陰謀にすんなりとはまってしまうのでは、やっぱり戦国時代は生き抜けないだろう。カッコイイけど。信直、信愛側が悪人になりきっているけど、反対勢力の正義も欲しかったわ。それで無いと切なすぎる。滅びる美学を読むには年を取りすぎていて、下巻は読まないと思う。2016/01/04

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