月夜見

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  • サイズ B6判/ページ数 287p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062105491
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

とけあうことない孤独を抱いた女たちの人生が交わるとき。87歳のママハハが倒れ、生家の古アパートに管理人として移り住んだ小説家の「私」は…。

著者等紹介

増田みず子[マスダミズコ]
1948年、東京生まれ。東京農工大学農学部植物防疫学科卒業。1985年、「自由時間」で野間文芸新人賞、1986年、「シングル・セル」で泉鏡花文学賞、1992年、「夢虫」で芸術選奨文部大臣新人賞受賞。他の著書に、『鬼の木』『風道』『水鏡』『火夜』など多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

LUNE MER

16
タイトルの「月夜見」とは何だろう。月が彼岸を連想させるどこか忌避すべきものとして描かれ、百々子とその継母である千代が時折出会す不思議な感覚は“人の死の気配“を暗示するものであったりして、単純に月読尊=黄泉の世界をモチーフにしているということだろうか。作中で遭遇する色々な事柄が回収されることなく幕を閉じるが、物語の起伏が緩やかなまま淡々とページが進んでいくことに退屈さを感じることもなく、穏やかな気分のまま一気に読み終えてしまった。不思議な作品、出会えてよかったと思える一冊。2022/01/20

朱音

3
一見ファンタジー風の題名だな~なんて思って借りたのだけれど、実はこれは普通の小説でした。小説家(しかしスランプ中)の主人公と入院中の義母の二人を中心の話。義母の経営していたアパートの管理をすることになった主人公の語りと日記で進んでゆく。三月の末から五月初めまでの季節の流れと心理状況がうまくミックスされていてよい。波乱万丈の話ではないが読み続けているうちになにか響いてくる物があると思う。2002/03/29

むさし猫

1
不思議な読後感の本でした! 悪い意味でなくて、いい意味での不思議さです。 こういうの好きです。 始めは千代と百々子の継母物語かと思いきや、千代のアパートの管理を通しての住人達との話しになり、そして最後には千代との距離が縮まって…という話でもなく終わる。 まさに月夜見とようにぼんやりとした、それでいて心に残る作品でした。もう一度言います。好きな作品です!2021/02/20

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