政治とは何か―竹下登回顧録

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  • サイズ B6判/ページ数 349p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062105026
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0031

内容説明

話を詰めるときは、相手のところへ下がる。実際は、相手を引き上げながら話をするんだよね。だから、タフ・ネゴシエーターといえば、実は強烈なネゴシエーターじゃないんだ。ほんとうは相手の立場まで下がる、あるいは相手の立場を引き上げていく能力があるということなんだ。竹下政治とはこういうことだったのか。伊藤隆、御厨貴両教授による2年にわたるインタビュー。日本の戦後政治を知り尽くす男の貴重な証言録。

目次

第1章 政治の本質
第2章 政治家の仕事
第3章 派閥の効用
第4章 政治の動かし方
第5章 国会というところ
第6章 民主主義とは参加すること
第7章 官房長官とは何か
第8章 政治家の鍛え方
第9章 絶大な幹事長の権力
第10章 日本と中国との関係
第11章 選挙学
終章 落とし所

著者等紹介

竹下登[タケシタノボル]
1924年(大正13年)、島根県生まれ。早稲田大学商学部卒業。掛合中学教員のあと、1951年島根県議会議員に当選。1958年旧島根全県区から衆議院議員に当選し、連続当選14期。内閣官房長官、建設大臣、大蔵大臣などの要職を歴任。1986年自民党幹事長となり、1987年第12代自民党総裁、第74代内閣総理大臣に就任。「消費税」の導入を実現したほか、「昭和」から「平成」への移行に尽力。ライフワークとして「ふるさと創生」を提唱した。1991年自民党最高顧問に就任後も、実力者として政界に重きをなした。2000年5月、病のため政界引退を表明。同年6月19日永眠、享年76。正二位大勲位菊花大綬章。著書に『素晴らしい国・日本―私の「ふるさと創生論」』(講談社)『証言・保守政権』(読売新聞社)『平成経済ゼミナール』(日経BP)など
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感想・レビュー

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Willie the Wildcat

19
自由と平等。氏の人権への想いは、戦争体験が根底かもしれない。士官学校の同期も中曽根氏、村山氏などの面々!戦後の水害に国への憂いが、政治家の礎。一方、政略的であり老獪。政界の荒波を忍耐強く、かつ時勢を見極める。派閥の是非を改めて考えさせられる。印象に残るのが、日韓交渉の舞台裏。”言い値”に”艦砲射撃”!?蛇足だが、創政会命名のエピソードって本当?そんなもんなんだぁ。(笑)2014/01/27

フロム

5
キングメーカーと言われた男。竹下は政策、人事、外交、選挙の要点を恐ろしいほど抑えた事情通である。加えて記憶力も素晴らしく頭もいい。表には出てこないが法律にしろ人事にしろ竹下が「こいつはいける」「こいつはダメ」と言う評価はほぼ彼の評価通りだったのでは?支持率が8%程度だったのに政界に君臨できたのはどうもそこら辺な気がする。政界事情と裏方の流儀を極め尽くした男それが竹下では無いだろうか?実績の割にはイマイチスケール感が無いのは器的にも発想的にも村の世話役であり、決して総理向きでは無い。凄い人だとは思うが2017/06/29

麦茶

1
その時々の政治がどう動いたか、ということと自民党や選挙がどう動いていたか、という政策と政局と選挙がバランスよく配分されている回顧録であった。個人的には竹下登の回りくどい表現と元英語教師のせいなのか多用されるカタカナ言葉が実に印象的であった2022/07/22

筑紫の國造

0
今話題(?)のダイゴのじいさんの回顧録。竹下内閣というより、戦後政治全体を振り返る、と言った趣きが強い。事柄については年号が記されていないことが多く、もう少し勉強してから読めばよかった、と思う部分もある。しかし竹下の話自体は含蓄が多く、今なかなか顧みられない「中選挙区制」「派閥」の利点など、面白い話も沢山あった。特に最後の「日本的なるものを極めているから国際性がある」の一言は、この人が言うから説得力がある。「日本型政治家」の極めて有能な一例が、竹下登という人なのだろう。田中角栄との対比も面白い。2016/05/05

Y_Kuroyanagi

0
20160409ー201604242016/04/24

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