旅路の果て―モンゴメリーの庭で

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  • サイズ B6判/ページ数 213p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062104456
  • NDC分類 K933
  • Cコード C0097

内容説明

人気作家・完璧な牧師夫人・優しい母親という役割をすべて果たし、人々に崇拝された「赤毛のアン」の作者モンゴメリー。しかしその人生の内側には、肉親の温もりに欠けた少女時代、愛情薄い結婚生活と夫の病気、愛する者との別れ、そして「アン」を超える作品を生み出せない作家としての苦悩など、希望に満ちた作品世界とは裏腹な深い「闇」が隠されていた…。自立した女性として激動の時代を生き抜いたモンゴメリーの晩年を、ある少女の目から描く、モンゴメリーへの鎮魂歌。

著者等紹介

コーディ,メアリー・フランシス[Coady,Mary Frances]
カナダ中西部のサスカチュワン州に生まれ、その西隣アルバータ州で育つ。大学卒業後、教師や教科書編集の仕事を経て、現在は作家・編集者として活動。トロント在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

58
12歳のローラが出会ったのは、晩年のモンゴメリーだった…。優しい少女ローラと「赤毛のアン」の作者モンゴメリーの、心の交流の物語。「夏の庭」や「西の魔女が死んだ」を思い起こします。2人のやりとりが物語の大部分。愛しい人たち、故郷プリンスエドワード島への想い、「赤毛のアン」などの作品について、モンゴメリーは少女に語ってくれます…。晩年のモンゴメリーは自身の体調不良や夫の病気など悲しみと苦悩の日々でした。作者は物語の中で架空の少女ローラと出会うことで、モンゴメリーに光と安らぎを与えています。2017/10/18

エンリケ

37
男の分際で学生時代大好きだった赤毛のアンシリーズ。でも作者については何も知らなかった。この本はそんなモンゴメリーの人生を晩年に知り合ったローラという少女に語っていくという趣向での伝記的小説。この少女は架空だが、語られる内容はほぼ真実との事。人気作家として、そして当時は珍しかった職業婦人として成功したモンゴメリー。しかしその人生は決して恵まれたものでは無かった。「赤毛のアン」の成功故にそれを越える作品を待望されたプレッシャー。近しい人達の死。そして不幸な結婚生活。名作を生み出す代償は余りにも大きかった様だ。2015/07/13

浅葱@

32
旅路の果てに<あいよぶ魂>がいたら素敵だなと思った。ふと、『西の魔女が死んだ』『夏の庭』を思い出している。モンゴメリーさん、私は赤毛のアンも、銀の森のパットも好きでした。2014/05/16

星落秋風五丈原

28
人気作家・完璧な牧師夫人・優しい母親という役割を全て果たし、人々に尊敬された「赤毛のアン」の作者モンゴメリ。しかしその人生の内側には肉親の温もりに欠けた少女時代、愛情薄い結婚生活と夫の病気、愛する者との別れ、そして「アン」を越えるものを生み出せない作家としての苦悩など、希望に満ちた作品世界とは裏腹な深い闇が隠されていた。自立した女性として激動の時代を生き抜いたモンゴメリの晩年をある少女の目から描くモンゴメリへのレクイエム。2001/08/23

井戸端アンジェリか

15
もしも12歳の女の子が晩年のモンゴメリと友達になったら、ってお話。たった1週間の出来事なのに濃厚だった。あの有名でワクワクする言葉“腹心の友”は違う言い方になっていて少し残念だった。この終わりは嫌だなと思って本を閉じ、何気なくウィキを見てみたら忠実に沿う内容だった。この本自体はとてもいいけれど、モンゴメリに思いを馳せると....やっぱりイヤだなぁ。2016/07/05

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