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出版社内容情報
気仙沼の漁師が執筆する総合学習の決定版!海を守ろうと、カキやホタテの養殖漁師が森の植林活動をはじめた。体から学んだ海と森のたいせつな関係を伝える書。小、中学校の総合学習教材としても注視。 小学上級から
内容説明
森と川と海がひとつになった!著者・畠山氏の活動は小・中学校の多くの教科書に収められ天声人語などの有力紙コラムやNHK、TBS、NTVなどにも何度も取り上げられている。全国の小・中学校への講演活動、子どもたちを海に招いての「体験学習」も続けており受け入れた人数は5000人を超える。いうなれば、「森と海の親善大使」である。
目次
しげぼうの海
リアスは森もゆたかでした
カキ養殖の一年
世界最強のカキ
万石浦
種ハサミ
カキ三遷
収穫の季節
縄文人、カキを養殖
チリ地震津波〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
124
「牡蠣は森の雫です」畠山重篤氏。昭和39年東京五輪の頃から海苔に異変が起こり血ガキとなる。翌年ウナギが消える。ウナギはその地域の環境の良し悪しを計る指標生物。気付けば護岸はコンクリートで固められ、石油タンクなどが並ぶ。田んぼを歩くと子どもの頃より静か。山には適地でもない場所にも杉林。手入れをしないと悲劇的。海の民が山の民に会いに行き、平成元年広葉樹植林を開始。山と海の間に住む子どもへの体験学習を通じて人の心にも木を植える。豊かな漁場には必ず豊かな森がある。~森は海を海は森を恋いながら悠久よりの愛紡ぎゆく~2021/02/07
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
15
教育出版国語 5年生 【平成27年度教科書掲載本 令和2年度教科書掲載本】 著者は三浦海岸でカキやホタテの要職をしている漁師さん。美しかった海が赤潮やチリ地震による津波で災害を受けた事から、広葉樹の森が皮や海を育てていることを確信し、山に木を植える運動として拡がります。『司書と先生がつくる学校図書館』より5年生向け。【第50回 小学館児童出版文化賞】2015/06/19
ガミ
15
漁師さんが山で植林をする理由は…?その経緯を一人の漁師である畠山さんの幼い時から、現在までの経験よりまとめられている小中学生を対象とした環境学習の本です。彼が、牡蠣が血の色に染まる事件を機に、海外まで行って森の大切さを学び、地道に取り組む姿勢に心打たれ、環境について学びやすく書かれています。読み終えると、海をきれいなままであり続けるにはどうすればいいかを考えられますし、何より牡蠣を今後おいしく食べられますね(笑)。小学生の環境学体験の取り組みや生の声も興味深く、改めて「体験学習」の大切さを実感できます。2017/01/04
ざび
5
読売新聞の連載で興味を持ち読んでみました。概ね連載の内容の基本なので重複する部分が多いのですが、改めて理解が深まりました。山には広葉樹が植えられ、葉が落ちて腐葉土となり、鉄を分解し水に溶け込み、海に流れ、プランクトンの餌となり、イワシが食べ、カツオがイワシを食べるという見事な食物連鎖を解明し、漁師が山を再生することにつながります。それはもう見事なものです。豊穣の海は山にあるということをフランスもスペインも理解していました。なかなかに良い本です。ただし、子供向けの本です。2019/02/03
ゆう
5
人間が壊しつつある自然環境を守る人たちは輝いていると思いました。日本は食べ物や自然が豊かで贅沢です。だから食べ残しへの意識が低いのか食べ残し量はとても多いです。でも贅沢な日本だからこそ謙虚にエコに生きて手本になるべきです。自然を大切にすると自分の心も豊かになると思います。僕も身近なことから始めたいです。2019/01/15