内容説明
独自の史観に基づく感動の書き下ろし。日露戦争に勝つべきではない。兵士は消耗品なのか?日露戦争のターニングポイントとなった黒溝台の会戦を支えたのは、東北出身の若年兵たちだった。独自の史観に基づく感動の書下ろし。
著者等紹介
北上秋彦[キタカミアキヒコ]
1950年、岩手県軽米町生まれ。広告代理店勤務、生保・損保代理店経営のかたわら作家デビュー。’97年『種の終焉』が同郷の作家・高橋克彦氏の絶賛を受ける。『種の起源』、『戒厳令1999』など、スケールの大きな国際謀略小説で読者の支持を得ている。その他の著書に『クラッシュゲーム』、『闇の殺戮者』などがある
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感想・レビュー
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100名山
4
「マタギ奇談」に始まり、「吹雪の惨劇第一部」「同第二部」「八甲田山雪中行軍遭難事件の謎は解明されたか」「雪中行軍はなぜ失敗したか」「八甲田山死の彷徨」と来て全くの創作「白兵」に行きつきましたが、創作故面白かったです。健さんと加山雄三の後日談です。感想はほぼまさみつさんと同じです。(笑)あとは「第五聯隊遭難始末」を読んで終わりにします。 2020/10/02
まさみつ
1
史上に名高い八甲田山冬季踏破。その裏では軍銃の紛失事件が起きていた。それを追う津上は、踏破に失敗した部隊とその裏で成功していた部隊、それぞれの隊の指揮官を追う。しかし津上の行動は八甲田山を伝説としてより軍国主義を志向する軍部に阻まれ・・・というもの。八甲田山関係者の『その後』を日露戦争の惨状を通じて記されています。日露戦争の戦況が細かく記されていて、これを読むと203高地含め陸軍首脳部の無能さに怒りがこみ上げてきます。2009/10/14
zuumisu@gmail.com
0
世界史上最悪の山岳遭難事故八甲田山遭難事故に興味を持ち、映画も見ました。その延長にこの本を手に取ったのですが。203高地奪還すごい!日本人ってすごい!日露戦争を戦った日本人全てを尊敬します、正しいか間違ってるかは別として。熱い気持ちになりました。ここから日露戦争にドップリハマりました。2014/09/17
ふたば
0
坂の上の雲で残念ながら触れられていなかった八甲田山事件とその後。帯の「日露戦争に勝つべきではない」がもう、わぁ言っちゃったよ、って感じ…。
アジャ
0
日露戦争を控えて行われ、最悪の遭難事故となった、あまりにも有名な八甲田山雪中行軍の真実を探る任務を与えられた津上。青森、弘前の生き残った関係者がその後の日露戦争で壮絶な戦闘に陥る。日露戦争は海軍の日本海海戦が成功体験としての語られるが、203高地の乃木大将をはじめとした、陸軍の上層部の無能さの犠牲となった、あまりにも膨大な兵士が気の毒でならない。2023/10/17
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