内容説明
世界を写生=記録→サンプリングする文学。大型新人のデビュー作。群像新人文学賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
25
☆☆ アルバイトを自己の身体維持を目的とする労働と定義して話を進めていく序盤こそ、期待感があったものの、文体のテクニカル的なものが前面に押し出されて、そのあざとさが私には合わなかった。群像新人賞であれば、「物語」性を求めたかった。しかし力のある作家だとは感じた。2021/11/03
緑虫
2
★★★☆ 世界を写生するツールとしての言語活動の恣意性をテーマにした小説、だと思う。物語としての面白さという観点からはかなり禁欲的だけど、テキストを構築するテクニックがかなり高いので文章を追う快楽は十二分にある。2018/05/04
henry_IIII
2
20120916〜0920 作者が演劇をしていた(あるいはしている?)こと、神楽坂に住んでいる(あるいは住んでいた?)らしいこと、年齢がそこそこ近いこと、そのことから離れられないまま最後まで。『埋葬』がとてもよかったので。出版されたこの人の三冊の本のうち、二冊が品切れなのはとても残念なこと。それにも収録されていない文章を、どうやって読んだものかしらねえ。楽しかったですねえ。2012/09/20
はるか
1
もう一回最初からゆっくり読み直してみたい本。いろいろ仕掛けがしてあったけど、いまいちよく分からなかった2014/09/17
黒十八
1
エクリチュールの悦楽を地でいった内容。相も変わらず私小説が闊歩する文壇において、本作のような作品が発表されたことに感動する。けれども日本ではこういう作風はうけない。それを残念に思う。2011/12/08
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