内容説明
著者が実の父の死について語った本。思い出や小さなエピソード、人生についての考案が、幼い子どもによくわかるかたちで書かれている。その信ずるところも疑念も、読者に押しつけることなく、ときに深遠にときにユーモラスに語られている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
37
作者の父の人生について、自分の子どもへと語り継ぐ本。繋がる命。生、そして死についてとても哲学的でした。2019/11/09
Cinejazz
14
〝子どもは、親に尋ねる…「生まれる前は、何処にいたの?」 「 死んだあとは、何処にいくの?」…。親は困って、口をつぐんでしまう。確かなのは、ぼくらの誰もがいつかは死ぬってこと。親だって同じこと。それがいつかは、分からないけれど、必ず死は訪れる。なるべく、あとのほうがいいけどね…。子どもたちは、その子どもたちに、その子どもたちは、そのまた子どもたちに、子どものころ歌っていた歌を、唄い伝えることができる…。 《限りなく続く命は、ぼくの光。わたしの救い。生きる力。なにを怖がることが、あるもんか!》〟人の生と死↓2025/08/04
sui
13
生まれる前はどこにいたの?死んだ後はどこにいくの?子供からの問いに、語り掛けるように綴られた本。全てのページに挿絵があり、これがまたいい。作者は説教じみたことは言わない。ただ、自分の父親が産まれてから死ぬまでが、時にユーモアを交えて語られている。タイトルは、そのまま命を表している。読み終わった後、その言葉に納得。あまりないタイプの児童書で、絶版になっているのを知り、早速注文してしまった。いのちって繋がっている。当たり前だけど、その事が素直に心に落ちてくる本。とても魅力的な一冊です。2016/05/27
アイアイ
13
2000年出版。亡き父の人生を息子が、自分の子に語る。おじいちゃんは19歳の時に戦場で弾が首を貫通。命を取り留め敵国の捕虜収容所から脱走し、死んだと思われて毎日喪服を着て泣き暮らす母のもと戻り「ただいま、母さん」と言った。祖父によって今命を与えられた、君たちへ送る地上の旅の終焉までの物語。 ▽図書館2015/08/20
スイ
9
作者の父の一生と死を描いた絵本。 味のある絵に、生のシビアさをユーモアで包んだ文章が合っていた。2018/10/28




