内容説明
8世紀の朝鮮、武力・財力ともに新羅の王を圧倒し、朝鮮半島から日本、唐、東南アジアまで、自在に駆けめぐった海人の王国があった。皐の民と呼ばれた海の勇者たち。彼らは、陸の権力を認めず海の掟に従って生きた。圧倒的な筆力!超大型新人が描く壮大な歴史ロマン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
韓信
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張保皐のユーラシア規模の商業ネットワークを軸に、新羅の内乱と円仁の入唐求法の旅を交錯させて描く歴史小説。円仁は別としておそらく日本で唯一の張保皐の小説なので新鮮な気持ちで読めるし、新羅・日本・唐のネットワークに東南アジアや大食のネットワークを接続させた世界観は気宇壮大だし、山東沿岸などの新羅系住民をふくむ海民(本作では「皐民」)の活動をいきいきと描くのも良い。でもいまいち盛り上がりに欠け、キャラも多彩たが一人ひとりはそこまで魅力的でもないし、創作部分が大きすぎるのも個人的にはいまいちで、なんだか惜しい作品2024/03/17