内容説明
ゲーテ生誕250年記念!世界文学の金字塔、新しきメフィスト‐フェレスが千年期末に甦る。『されどわれらが日々―』の小説家柴田翔によって躍動するファウスト世界。第1部・第2部完全版。S・リシャール氏による挿絵入り。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ottohseijin
2
そっか、天国に行けるのか。2011/01/11
とと
1
ファウストは哲学を初め、科学、歴史と多くの学問に精通し世界の多くを見、周りからは先生だのドクトルだのと持て囃されたが彼を満足させる知は無く、知るほどに空虚な気持ちになるばかりだった。そんな彼に悪魔メフィストは賭けを持ち込む。「お前に人生の愉しみを教え快楽に酔わしてやる。それが叶ったら死後地獄で俺に従え」と。メフィストはその力を使いファウストの探求の為に尽くすが、ファウストは死後地獄ではなく天国へ向かう。彼はひたすらに世界を求めた。その弛まぬ精神の努力は神の愛に報いた。彼の創造は全てを無へと引き去らなかった2013/05/18
水瀬しあ
0
有名な大作ですね。分厚いですが詩形式ですから、見た目ほどの長さはないような? 訳が上手いのか、リズムが良くて苦はなく読めました。メフィストフェレスが、悪魔のくせにやけに人間的で面白いです。魔術を使うのも、ファウストとの会話もまた好み。色々な表現も興味深いです。ギリシア神話の知識がないと、第2部はやや辛いかもしれません。 2004/09/09