内容説明
「この私は、どこの誰か」「犯人はどの人か」現場に残された歯は、さまざまなメッセージを発している。日航機事故、宮崎事件、ロス疑惑などの有名事件をはじめとして、数多くの現場で鑑定してきた「法歯学」の第一人者による事件の真相。
目次
第1章 悲しみの犠牲者たち(宮崎事件鑑定;「死者にも人権がある」 ほか)
第2章 どこの、誰なのか(たった一本の歯でも;20代か40代か ほか)
第3章 犯人特定(歯痕が強姦魔を追いつめる;噛みきられた舌 ほか)
第4章 日航機事故の鑑定現場(「戦争」の幕開け;子どもの口の中に入れ歯が ほか)
第5章 かけがえのない命(すべての人に歯科レントゲンを;コンピュータ導入 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りんふぁ
1
法歯学を初めて知った。「法歯学は奉仕学」ということばが印象深かった。尊い仕事だと思う。2010/09/15
おとしゃん
0
法医学と同じく法歯学というものがあるのを初めて知った。確かに遺体の損傷が激しくても歯だけは最後まで残る重要な手がかりだなと納得。こんな知識が必要ではない世の中でいられるのが理想なんだけど、そうもいかないのならせめて彼らの手助けになるよう、歯科レントゲンくらいはとっておこうと思った。日航機事故の凄惨さは、筆舌に尽くしがたいの一言しかない。闘う彼らに敬意を表したいと思った。2015/06/17
にいざき
0
法歯学。身元不明の遺体を、歯によって鑑定するというものだ。なかなか読みやすく、学術的というよりは小説を読んでいるような感じで面白かった。歯というもので色々なことがわかるのだなあと感心した。それにしても、日航機墜落事故はやはり凄惨である。日航機墜落事故の遺体鑑定のことが書かれていたのだが、それが一番印象に残った。2012/6/14読了私的評価7/102012/06/17