見えない道のむこうへ

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  • サイズ B6判/ページ数 67p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062095518
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

内容説明

絵画と音楽―。放浪画家と少年には、年齢が離れていても芸術を愛する者同士の、親愛と尊敬と理解があった。ボローニャ国際児童図書展ラガッツィ賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

364
ブーフホルツは初読。そもそもその存在さえ知らなかった。夏さんのお薦めに感謝!静謐な物語。そして静謐な絵。この本はその両方が相互に補完しあいながら独特の世界を構成している。マグリットを思わせないでもない時間の静止した絵。でも、それらの絵は物語を、つまり時間を内包してもいるのである。そして現実の景の中に本来はそこにはないはずのものを幻視する。例えば雪象が、あるいはサーカスのトレーラーがそこに描かれている。翻れば、現実の景もまた幻想であるかのようだ。マックスと過ごしたはずの時間も今では彼方にあるかのよう。2022/10/03

シナモン

120
霧がかかったような静寂に包まれた絵の雰囲気がとても好き。すーっと物語の世界に引き込まれました。放浪画家とバイオリンを弾く少年。芸術を愛する二人のお互いを尊敬しあう気持ちと友情。物語つきの静かな展覧会の絵を見ているような一冊でした。2023/03/08

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

102
「僕はただの収集人さ。ある瞬間の、ね」と画家は言った。どこかの島で暮らす少年と放浪家家の友情を描いた物語。少年が弾くバイオリンを画家は賞賛するが、自分の絵は決して見せようとしなかった。理由は「絵に続いている目に見えない一本の道を見失ってしまうから」。旅立ちの際、画家はアトリエの鍵を少年に託す。画家は、彼のために展覧会を開いてくれたのだ。そこには画家が集めた『瞬間』があった……。祭の翌日のようなおかしくて不思議で切ない瞬間。セピアとペールトーンに彩られた『大人のための小さな童話』。1999年3月初版。2016/01/17

sin

77
再読です。物語の中に散りばめられた絵、そして絵の中に拡がる物語、不思議の世界…絵は一瞬を切り取ってその瞬間をキャンバスにとどめるが、僕たちはそこに物語を読み取る。沈黙のラジオにかつての音楽を聴くように…未来の言葉を聞くように…。【児童書・絵本で寄付しましょう♪】(本合わせ番外編)http://book.akahoshitakuya.com/donation_rtr_2014.php2014/06/15

ふう

76
読友さんの感想に惹かれて読みました。気持ちを落ち着かせてゆっくりと。はじめの方は音読で。物語の中に流れているのは、とても静かな時間でした。その静かな時間の中で、画家と少年の互いを認め合い信頼し合う友情が育まれ、たくさんの絵が生まれました。色がおだやかで、ずっと見ていると絵の中に引き込まれていくようでした。そして、「好きな道を歩き続けて」と、画家のやさしい声が聞こえてくるようでした。絵も作者自身が描いたものだと知り、少年の心の中に画家がいたのだと不思議な気持ちになりました。2023/02/26

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