内容説明
ぼくって誰?自分を見失ってしまった人、新しい出発を目指す人に。「ぼくを探しに」の著者が贈る、自分探しの旅。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キジネコ
44
狩る人を捕食し続けて、武器という道具をうまく使いこなす様になった若いライオンは力の象徴でしょうか知ら。ガオーッと吠える度に理屈が曲がって無理が通る。人の世界で暮らし始めた彼は、嘗てライオンであったかも知れないもの、になり。人に似て、人に非ぬもの、にもなりました。気がつくと帰る場所を失い、とどまる場所に退屈し彼は途方に暮れます。当て所ない旅の途上も仮の宿里・・・さて「僕の居場所は?」真似して書こうと思えば、書けそうな線なんですが、これがなかなか書けません。昔々、オーは探し物を見つけることがで きましたっけ?2014/12/20
ヒラP@ehon.gohon
28
獰猛で何人ものハンターを食べてしまったライオンが、鉄砲を撃つ技術を身に着け、サーカス団長に誘われて人間社会に入っていきます。 ライオンとしての本性を持ちながら、野生を忘れていく、不思議なお話です。 本当の自分を忘れてしまった先の、皮肉な展開が意味深でした。2021/09/25
魚京童!
28
ラフカディオはどこへ行くのか自分にもわからなかった。でもどこかに向かっていることはわかっていた。みんなどこかに向かうしかないものだ。2014/12/03
にゃんこ
23
【図書館】 「ハンター」という言葉の響きが気に入った所から始まる、一頭のライオンの物語。 ある事をきっかけに、人間の住む世界に足を踏み入れる事になり、より人間らしく生活するライオン、ラフカディオ。 後半、とても難しい選択を迫られ、「私なら、どちらを選ぶ?」と、真剣に考えてしまった。 文章は子供向きかな〜と思うぐらい、ジョークや問いかけなどが散りばめられているし、イラスト入りで横書き、絵本のような作りだけれど、内容はホントに深いと思う。 大人向けの絵本…って感じかな。2014/11/17
tom
15
倉橋由美子を少しずつ読んでいる。彼女の小説、桂子さんシリーズに登場する人たちは、私に言わせれば悪意のかたまり。だから倉橋も悪意を抱えていた人だと思っている(今のところはだけど)。その彼女が童話を翻訳、これが気になり借りてきた。面白いかと問われたら、面白くはない。ちょっと嫌味な感じか。倉橋が翻訳したのは、どんな理由からなのかと謎が深まる。でも倉橋は亡くなっている。ネットを探し回ったら、どこかで誰かが書いてるかもしれないけれど、捜索するほどの熱意もなし。ほかの童話も読んでみようか?2024/08/11