愛しく候

愛しく候

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  • サイズ B6判/ページ数 250p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062084765
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

再婚が決まった日に、置手紙をして家を出た卯乃―。愛をいとおしむ武家の女たちの物語。直木賞・女流文学賞作家・安西篤子の連作時代小説集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

山内正

3
大分お酒を過ごされましたなと 和助が 祝い酒じゃ飲め飲めとな 若様の帰宅をお待ちしております 縁組が御上から許しが出たと知らせが 早速結納を済ませ祝言をと 病気の母上おしげに知せてやれ  器量よしの娘良縁じゃと母が  ぬいはこの家別所平八郎と六年前に嫁ぎ一男小虎を産み父は喜んだ 舟遊びの帰り大雨に風邪をこじらせなくなった 実家から戻って再婚しろと話が  幼少故切り離すのは不憫と家に留まってる 明日は川富家の総領になると眠気が指してこない 静かに部屋に入る気配に 胴着を拵えました明日にお持ちを この家を出る2022/06/16

山内正

3
不甲斐ない奴じゃ六十三の祖父が 小次郎は小柄、去年兄が急死した 父は祖父とは違う昇進に励む人 息子を諦め兄喜太郎に期待する 小次郎には誰一人構う者が居ない 遠縁のみさは叱られてよく小次郎が慰めていた 何れ嫁にと思っていた 突然兄の死 兄とは似つかない小次郎 縁談が勝手に進み祝言がと 祖父が墓参りに家の墓を過ぎ見知らぬ墓に、栄と名が 母に使えた女中 父が反対しての逆らえなんだ おしずは首を括り死んだ昔の話だ お前はお前のままで良い縁談は断った、父におみつの事頼めるか? 早く伝えようまつにと走った 2021/01/31

山内正

3
望月小兵衛六十ニ未だ隠居願いを出せずにいる 男子二人は若くして死に 娘婿をと やっと跡取りのはずが 僅か二年し死んでしまった 新たな婿の来てもなく 娘卯乃は 三十になる 後は卯乃を嫁がせ 新たに養子を貰うしかと話を探る 若き頃の道場に 頼む相手岡谷順之助に頭を下げた 四男故にお言葉を伺い承知致します 思いがけない返事に急ぎ帰宅した 卯乃が寺に行ったと置手紙を見る 今更嫁に行く気も無く 家の存続も 死んだ夫を未だ忘れはせず とと様の厄介になるならと 寺の和尚と話致したと 早く寺へ誰か卯乃を連れ戻し 手が震る2020/04/17

山内正

2
小兵衛は足取り重く家に一日も早く隠退したいが跡取りが無い 二人の息子は早世し娘は十年前婿を取ったが喧嘩に巻き込まれ婿が死んだ 卯乃は縁遠くなり塞ぎ勝ちに 縁談の話が中断し返事が来ない 先の夫の十三回忌に寺参りと卯乃が 馴染みに頼み縁談相手に会う事に 恥を偲んでやって来たと話す 実は私の預り知らぬ所で動いて四男 など哀れなものです話は承知致します 卯乃が置手紙を亡き夫が忘れられずと 誰でも良い急ぎ寺へ卯乃を連れ戻せ 2021/02/10

山内正

2
親族を招き初子三十日の祝いの宴で 義母くらは目立たぬ様に 祝酒を勧められる 高畑の後室が 受ける様にと 義理の息子勘太郎が 酌に こんな日有るのも母上のお蔭 場違いの使いが実子茂七の知らせを 呼ばれた稲村家に傷を負い寝ていた 博打で傷をと 遅かったじゃねぇか 稲村家の面汚しと死相で言う いつも兄貴の肩を持ってたが いざとなりゃ顔を見たくてさと いいって事よと息が絶えた2020/04/13

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