内容説明
ある日、ふらりと僕の部屋にあらわれた、僕の人差し指サイズの気まぐれな小さな王様。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
348
アクセル・ハッケは初読。本書と同じくミヒャエル・ゾーヴァの挿絵をを付した本を何冊か上梓している。おそらくは、それらのいずれもが多かれ少なかれファンタジーの領域の作品であると思われる。本書におけるキー・ワードは想像力だろう。作中の王様が語り手の「僕」に求めるのもそれである。そして、それは同時に読者に求められるものでもある。王様はこの世界の日常に近接したところに住んでいる。そこは誕生と成長が逆転した世界なのだが、そのことは実は本質的な問題なのではない。私たちがその世界を想像できなくなったことことが問題⇒2025/07/13
れみ
191
主人公「僕」とちいさなちいさな王様「十二月王二世」の日々。ちいさい王様がすごく魅力的。大人になって体は大きくなるけど何か(消防士とか看護婦とか)になると他のものにはもうなれないから大きくなるというよりは小さくなる、とか、最初に全てを与えられているものが少しずつ奪われて縮んでいく、とか。すごく深いなあ。王様みたいに「ほっほーう!」と言いたくなる。僕と王様の微笑ましい日々の先に王様が芥子粒みたいに小さく小さくなって見えなくなってしまう時が来ることを想像して少し切なくなった。2016/04/20
シナモン
176
小さく産まれて一人では何もできず、成長するにつれていろんな知識を得て大きくなっていく人間。それとは逆に産まれた時が一番大きくて何でもできるけど、成長するにつれていろんなことを忘れていき、小さくなっていく王様。変なのーって思ったけど、確かに人間は何にも染まっていない幼児のころの脳が最大で成長するにつれて想像する力は小さくなっていくのかも。そして想像の世界こそが本当の人生?哲学的で不思議な読み心地。挿し絵も素敵な一冊でした。自分の中の小さな王様を忘れないようにしたい。2020/10/14
❁かな❁
169
お気に入りさんの感想から気になって読んでみました!昔から愛されてきた30万部突破のドイツのベストセラー小説。ある日、人差し指くらいの大きさの小さな王様がやってきます。グミキャンディのグミベアーが大好きな王様。主人公と王様の対話がとてもいいです!哲学的なものをすごく感じ、王様の言葉の一つ一つが深いです*色々考えさせられてそういう捉え方もあるんだなぁと思いました!ミヒャエル・ゾーヴァの雰囲気のある絵がとても合っています♪小さな王様はきっとどこかにいるんだろうなと思いました!大人が読むべき絵本★オススメです♡2015/02/25
舟江
154
一時、小保方晴子読書本ということで、ブレイクしたらしい。王様の人種(?)では、大人が子供に成長するという。我々の世界でも、確かに大人になって失った部分も多い。哲学的であり、彼女のように中学生位で読むのがタイムリーなのかもしれない。2016/06/06