少年H(エッチ) 〈上巻〉

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少年H(エッチ) 〈上巻〉

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  • サイズ B6判/ページ数 355p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062081993
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

【内容紹介】
『大人も新聞もウソつきや』
愛と笑いと勇気の物語。著者初の書き下ろし長編小説。

【立花隆氏】
ここにはしたたかだが純粋な「少年H」の眼を通して、あの戦争の時代が活写されている。これは戦後50年という時間と、妹尾河童という個性を得てはじめて形象化されたあの時代の「意味」である。

【澤地久枝氏】
この物語には、今まで誰も書かなかった貴重な「時代への証言」がある。戦争を知らない少年少女はもちろん、かつて少年少女であった大人の人にも、逞しく繊細な「少年H」にぜひ会ってほしい。笑いと涙と真実の素顔に。

【椎名誠氏】
読みすすみうちに今日の河童さんの、あの天真爛漫な100%全開の好奇心に彩られた水平垂直タテヨコナナメの全空間的行動力とそのゆるぎない追求・探求心の源流が見えてくる。





感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃんみー

53
なるほどなるほど、で、それからどうした?!って感じで読み進められました。これは妹尾さん本人の回顧録なんでしょうか。昭和初期から戦争が始まった頃までの日本(神戸)を舞台に少年Hの飽くなき探究心と実行力が描かれていました。戦争が始まるまでの日本は本当に平和だったんだなぁ、と思ったね。そして子供が子供らしく感じたね。あの戦争があったからこそ日本は先進国の仲間入りができたのでしょうが、戦前の日本ののんびりとした風情も捨てがたいですね。では下巻へ。2013/11/12

シュシュ

21
最近、テレビで放送された映画が面白かったので読んでみた。いつもスケッチブックを持っていたH。描かれている文章も細かくスケッチされた絵のようで、スラスラと読めた。あの時代ではあるが、クリスチャンの家庭、外国人の多い神戸という地域、仕事で外国人と交流のあったHのお父さんの物の見方など、いろいろなことが多感な少年Hに影響していると思う。映画のキャストの水谷豊と蘭ちゃんは、はまり役だった。2014/08/25

もも

20
読書会お題本。読みやすくて、内容もいいのだが、その構成ゆえ読了に時間がかかってしまった。区切りが短いのです。区切りで本を閉じることが多いので、時間がかかってしまいました。子どもにも読んでほしいという観点からの構成だろうか。でも、ふりがなについてはけっこう助かった。漢字の読みに迷うこともなく、特に地名については正しく、スムーズに読むことができた。Hの子ども時代、賢くてやんちゃで、たくましいなぁと思った。戦争真っ只中、それが日常に侵食している様が子ども目線から、わかりやすく表現されていた。下巻も楽しみです。2014/06/30

みんく

16
いやはやおもしろい。子供の目から見た戦前・戦中の私小説なんだろうけど、明るくって楽しいや。いや、「オトコ姉ちゃん」なんて、とっても暗い話なんだろうけど、そう感じさせない。『三つの宝』は、青空文庫で芥川龍之介のを読んでみたけど、Hのあらすじの方が良く分かった(笑)。どうもそこまではっきりと、Hの言うようにドンデン返しだと感じられなくってー。小学生のHの読解力に脱帽。防毒マスクや戦時国債の購入なんかは知らなかったな。Hと父・盛夫は反戦寄りに書かれてるけど、当時の国民はもっと戦争に熱狂してたんじゃないかなー。2022/05/24

ふうてんてん

14
短い短編が繋がっていくような構成で読みやすいけど読むのに時間がかかりました。自分も幼少期を過ごした神戸が舞台なので親近感が湧きます。この時代ならではの生活感が興味深い話でした。下巻も読みます。2014/01/17

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