内容説明
身よりのない少年“サル”が肌身はなさず持っていのたは、いまはなきおばばの形身の緑の石。しかし、この石こそがサルの出生のかぎをにぎる唯一の証だった。意外な素顔がときあかされたサルは、アマグニの皇女の命を受け、海に流した皇女の娘を捜しだす旅路につく。サルが苦難の末にたどりついてところは…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
anne@灯れ松明の火
4
ふわりさんの紹介で読んだ1冊。神話の世界は、まさにファンタジーの舞台にピッタリ♪ 主人公の「サル」を支える「スズムシ」がとてもいい! 辛い時、そばにいて励まし、また、足手まといになりそうな時は、すっと引いて待つ。なかなかできないことだ。そんなスズムシがいてくれるからこそ、サルは使命を果たすためにがんばれる。後日談の最後の1行がとてもとてもうれしかった・・・!2010/10/22
ふわり
1
日本の神話を題材にして作られたお話。小さな村を飛び出し、旅芸人の一行に拾われた一人の少年『サル』。一行が次に訪れた国『アマグニ』でこのサルの追い求めていた過去(出生)を知ることとなる。そしてここがサルの運命を変える長く辛い旅の始まり。サルがその旅路で出会う人々の悲しい過去、運命、呪い・・・。話の展開が速く、その流れにグイグイと引き込まれてしまいます。ただ最後の最後がちょっとバタバタっとなってしまったのが残念でしたが、お話自体は一気に読んでしまうほどおもしろかったです。2010/10/09
レモン
0
末吉暁子さんご冥福をお祈りします。ホントに素敵な作品ばかりです!こちらは日本神話を元に書かれているのですね!ハッピーエンドと言えるのか心残りではあるけれど、血のつながりを感じられるお話で大好きです!2016/06/09
ぴょん
0
一気に読んでしまえるほど、おもしろかった。2013/12/17
うづき
0
「古事記」って本当に面白いのだなと再認識しました。上手く造られていると思うのだけど、何処かでみたお話の寄せ集めとなってしまっているのが勿体ない。もっと心理描写があったり、個性的な人物がいたりしたらいいのかもしれないけれども。嫌いじゃないのに誰にも共感できないまま終わってしまいました。2011/05/28