内容説明
世界にその名を馳せた名機の雄姿を未公開写真多数で紹介。併せて、世界中の博物館に収蔵されたすべての日本軍機の所在と保存状態を網羅する歴史的な一冊。
目次
第1章 太平洋戦争の推移―絶頂から敗北へ
第2章 はるかなる日本への途―活動する情報部
第3章 日の丸と墜ちた翼―占領軍の手に落ちて
第4章 日本各地の航空基地を調査―多種多様な驚き
第5章 能うかぎり最良の機体を収集―戦利品のすべて
第6章 繰り返す破壊と焼却―不名誉な結末
第7章 選別される日本軍機―求む、もはや求めず
第8章 外国における日本軍機の任務―諸外国空軍の日本軍機
第9章 今も残る遺産の数々―現存するかつての大航空兵力のなごり
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
敗戦後、生き残った日本軍機が辿った、それぞれの最後を記録した貴重な一冊。評価試験のために米軍に接収される機、破壊処分になる機、中国やインドネシアで使われる機、そして最後のご奉公となった緑十字飛行など、歴史の空白を埋めてくれる。2010/01/06
しょうご
2
太平洋戦争終結直後、米軍によって撮影された零戦と日本軍機のすべてが豊富な写真で綴られています。米国で徹底した飛行分析をするため米国にほとんどの機種が運ばれ、その後のどのような措置をとられたのかまで追跡しています。日本では敗戦後、プロペラを外し、ブルトーザーで押し潰されガソリンを撒いて処分されたのです。体系的に保存されていれば歴史上非常に貴重なものであったのでしょうが、敗戦後、日本は航空機開発に一切関わってはならぬ制約を課され、日本の航空機技術は世界から取り残されてしまうのですね。現存の軍機がどこでどのよう
tora
2
現在絶版であるが、古書店で見かけた際には、ぜひ手にとっていただきたい。終戦直後に撮影された日本軍機の写真が数多く掲載されている。共産党軍、インドネシア軍、タイ軍などで使用された日本軍機の珍しい写真も多数。現存する日本軍機のリストあり。2009/12/14
nota
1
一九九五年七月二八日 第1刷 を読む。 ●筆者はロバート・C・ミケシュ、1970年から21年間、スミソニアン国立航空宇宙博物館の学芸員を務めていた人。 ●本書は終戦直後に撮影された日本軍機写真全般の写真を中心に扱ったもので、特にゼロ戦について述べられているわけではない(原題は "Broken Wings of the Samurai"。邦題はマーケティング?)。 ・図版(写真)は多く、プリントは高画質なものが使われている。また、初公開のものがほとんど(そう書かれている)で、大変貴重。2025/04/23
黒とかげ
0
悪くない。ゼロ戦の華々しい戦果ではなく、その後の解体される様子が詳しく書いてある。過度に悲壮さを出していない所が良い。この本を読んで博物館で実物を鑑賞すると、また違った見方ができるだろう。2019/11/13
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- 和書
- 田中隆尚撰集 〈第8卷〉