感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tanaka9999
10
1995年発行、講談社の単行本。12編。宮城谷昌光『指』。「玉人」などで既読。歴史の薄い事実の中から色気のある話を創る。この作者は全体に短編の方が歴史の雰囲気があって好きです。高橋直樹『亀田大隅』戦国の荒くれ武者を描いた話だが、この手の話は私の好みではない。清水義範『天正鉄仮面』どこまで史実に準拠しているのかわからないが、娯楽的歴史小説として非常に面白い。そう解釈するか、と感じる。『潔癖』『李賀夭折』『指』と3編も中国物があるのも面白いかな。「異色」とタイトルについてるだけのことがあるかもしれない。2023/06/06