出版社内容情報
【内容紹介】
『人間通』著者谷沢永一氏推薦!
人間関係を円滑に取り運ぶ手筈は決して難しくない。相手の気分を尊重する心構えを、必要な投資と考えればよいのである。社会生活の滑らかな進行を可能にする方策が、誰にでも出来る具体的な発想として説かれている。人の心も進化する。人間を動かす真の動機は何か。面白さバツグンの新理論!
人はなぜ「つり合い」を気にするか。急いで恩を返すのはなぜ「恩知らず」か。能力より人柄で出世する理由は何か――。人間の見方を180度逆転させる発想法!
・「情けは人の為ならず」の本当の意味・公平と平等、この似て非なるもの・平等主義者は嫉妬しやすい・真の利己主義者と中途半端な利己主義者・年功給が作ってきた人間関係のあり方・人助けも報酬次第・恋ごころと損得勘定・心の借金を減らす方法・親と子のバランスシート・与えよ、さらば与えられん!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マカロニ マカロン
4
個人の感想です:B+。1996年発行の本で引用例に古いものもあるが、基本的な考え方は今でも十分に通用すると思う。その基本ルールは、人間関係は案外単純で、衡平(こうへい=人は皆、報酬とコストのバランスを取ろうとする)と返報(得た利益にお返しをしようとする)の二つから成り立っているというもの。ボランティアや恋愛関係もこのルールに沿っている。さらに親の愛は無償というが、実際には自分の遺伝子を次世代に伝えようとする意図があり、その点で衡平と返報のルールに沿っている。「与えよ、さらば与えられん」である。2015/10/25
B.J.
3
●囚人のジレンマ:人は誰でも利己的であるから、相手の出方が解らないときは、とにかく自分の利益を守ろうとする。一回限りのジレンマ事態ではもし相手がどんな出方をしても無難な「非協力」を選ぶ。しかし、同じ相手と繰り返しジレンマ事態を経験するうちに、お互い「非協力」を選んでいる限りは、それ以上の利益は得られないことが認識できるため、一方が”協力”を選び、他方が”非協力”を選ぶ。 →同じ相手と繰り返しジレンマ事態を経験すると、二人が「協力」するようになる。・・・本文より2020/02/26