- ホーム
- > 和書
- > 文芸
- > 海外文学
- > その他ヨーロッパ文学
出版社内容情報
ムーミンの原作者ヤンソンの香り高い短編集人生の扉を開けたばかりの少女ソフィアと、人生の出口にたたずむ祖母。70歳も年齢のちがう二人がドラマチックにすごす、フィンランド多島海での短い夏の日々。 中学・高校
内容説明
静寂と孤独を心から楽しむ、フィンランド多島海での短い夏の日々。北欧ファンタジーの傑作「ムーミン」の作者の香り高い短編集。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
日曜日のクマの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
64
素敵な話。 おばあさんと孫の小さな島での夏の生活。 ちょっと飛んでるおばあさんとおきゃんな女の子。 トーベの弟家族の話。 作者自身、最も美しい作品、と言ってる。 ムーミンたちの面影が。2022/04/24
syaori
54
ソフィアとパパとおばあちゃん。毎年夏に訪れる島の別荘での暮らしが、ソフィアとおばあちゃんの目から語られます。まずソフィアとおばあちゃんの親密な、でもお互いを尊重している関係がとても素敵。そして2人の、人生の入り口近くと出口近くにいる者の目から見た日々は有限性と可能性をたたえていて、何気ない日常の些細な出来事だってかけがえのないものなのだということを思い出させてくれました。「テントで眠るって、どんなだったんだろう!?」と言うおばあちゃんに、初めてテントで眠ったソフィアが「いいものよ」と語る話がとても好き。2019/12/23
シュシュ
27
おばあちゃんと孫娘ソフィアの話。素敵なおばあちゃん!杖をつき、時々めまいもするおばあちゃんだが、ソフィアのパパ(おばあちゃんの息子)に内緒でソフィアと危ない岩場で遊んだりもする。体は老いても、豊富な人生経験と知恵と冒険心があったら楽しいだろうなと思う。「嵐が来て、私はやさしくはならないねえ。今の私に一番当てはまるのは、…そう、興味津々ってとこだ。」好奇心も持ち続けるおばあちゃん。「私ね、何もかもうまくいっていると、時々死ぬほどつまらなくなるの」というソフィアの気持ちも覚えておきたい。2019/06/06
caramel
23
自然の描写も沢山あり、フィンランドの夏が感じられて良かったです。ソフィアはなんでもはっきり言う子供だけど、おばあちゃんがソフィアと同じ目線で会話してくれたり、とても好奇心旺盛で、楽しくて良いおばあちゃんだなと思った。どちらかと言うと日本では古い作品に出てくるのは厳格なお婆ちゃんが多いけど、こんな愉快なおばあちゃんはフィンランドとかヨーロッパには多いのかなってイメージがある。なんだかとても憧れる。2021/07/16
洋書好きな読書モンガー
14
ムーミンの著者トーベ・ヤンソンが弟一家と母が夏を過ごした島を舞台におばあちゃん(母)と孫娘(弟の子)を主人公に書いた22編の短編集。フィンランドは森と湖の国(7000あまりの湖が有る)と言われるけど南岸には大小3万もの島々の有る多島海なんだ。フィンランドは何回か行ったけどいつも冬だったから多島海には気が付かなかった。トーベは赤ん坊の時から80年程夏を島で過ごしムーミンの物語を生み出す元となる。おばあちゃんと孫娘の様々な体験が綴られている。ムーミンの物語へ続く世界なのかな。2024/08/20