内容説明
チベット仏教の師、ソギャル・リンポチェは、チベット古来の智慧と、現代の死や宇宙の本質に関する研究成果を結びつける。本書は斬新な視点に立って、『チベットの死者の書』の底流をなす荘厳な生と死のヴィジョンを解き明かす。彼はチベット仏教の真髄から、簡単な、しかし強力な行法を提示。それは宗教や生い立ちのいかんを問わず、誰もが、みずからの生を変容させるために、死に備えるために、死にゆく人を助けるために、実践することのできるものである。
目次
第1部 生きるということ
第2部 死ぬということ
第3部 死と転生
第4部 結び
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takeapple
20
輪廻転生や臨死体験なんていうとどうしてもトンデモ本の世界と思ってしまう自分がいるが、死んだらあの世に行くという考え方が常識で、死んだら何もかも消えて無くなるという近代合理主義的というか、科学的な思考の方が非常識だという社会の方が、人類の歴史では長く、多数派であったのだ。それ以外の、死や生をもっと丁寧に大事に敬意を払うべきというのは確かなことだと思う。それにしても中国のチベット侵略はなんと酷く取り返しのつかないことだったのか。マインドフルネスの考え方は、禅や南伝仏教だけでなくチベット密教の中にもあるのだ。2017/09/15
しょうじ
3
仏教とは何なのか?と疑問を持ち続けていたのですが、理解が深まったような読後感です。錯覚かも知れません。仏教とは生きとし生けるものをその生の苦しみ開放するため、全ての命に輪廻の苦からの解脱を促そうという教義(行動)なのかと読めました。全ての宗教が実は同じ目的で存在しているのかも知れません。生命というのはどうしても輪廻を繰り返し、そのたびに生老病死の苦に苛まれる。だが生と死の境界には解脱の道がある。どう生きればどう死ねば輪廻から解放されるのか、この答えが悟りであり、悟りのために修業が存在するようです。要再読2023/03/18
呑司 ゛クリケット“苅岡
1
バイブルのように一冊の本を拠り所にするならば、この著作も一つの候補にしたいと思う。死生観そのものの著作であり、この内容を信じるか信じないかと言う人間レベルの悩みを超越することを体験出来たことを幸福と考えたいと思う。2022/02/09
可兒
1
名前からいかがわしい解説付きかと思ったが、まだ講談社も大丈夫なようで2010/04/10
gender
0
心とは何か 私の何が死して残るのか2011/09/06
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- 和書
- しゃべってみなはれ大阪弁