目次
病気について(江藤淳)
漱石的時間の生命力(吉本隆明)
「楽天」を生きる(平出隆)
「私」と「言語」の間で(松浦寿輝)
身体を言語化すると…(養老孟司)
小説・死と再生(大江健三郎)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
げんがっきそ
1
江藤淳との対話で、二人が「病床で名作にあたるのは身に堪える」と述べている。名作には、どこか普遍性を感じさせるものが漂い、ロマンを醸しているという。つまり、己の肉体は朽そうであるのに、一方の名作は普遍的で朽ちないため、その皮肉が体に障るらしい。なるほどと思いつつ、鋭敏な感覚ほど体に障るのだろうか。 ここに収められた対談は「言葉」の歴史性・反意性・矛盾を取り上げ、そこから生じる「広がり」について、両者が熱心に語りあう。対談はいくつも読んできたが、中でもこの本はとても充実した内容ではないかと思う。2021/05/05
s_i
1
古井由吉がこの当時に見ていた視点は死んでしまってもいいのかな。2012/10/05