内容説明
薩摩に侵攻され、吸収されながら、明には独立王国の体面を取り繕ってみせねばならぬ琉球の屈辱と苦悩。若者たちは、琉球の誇りをかけて、「南海王国」の建設に立ちあがる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BIN
6
薩摩に侵略されても、明との交易するために残された琉球。そんな明も腐敗し清に侵略されるわけだが、よくも明にしろ清にしろ日本との両属国として認めたもんだとちょっと疑問に思えた。中国、日本、琉球を全般的に見て書かれている点は良いのだが、琉球の場面がおもったより少なめなのが残念でした。2017/09/04
Machida Hiroshi
3
本書は、1600年代、明の冊封をうけて、明との交易で栄えていた時代の琉球、その琉球を支配下に置こうとしていた薩摩と幕府、そして太平の世を迎えていた明の4箇所を舞台にして繰り広げられる歴史小説です。全3巻のうちの第3巻完結編です。薩摩は元々琉球が薩摩支配下にあったかのような屈辱的な文章に署名、押印することで、尚寧王と三司官の帰国を許そうとします。琉球再建のために、謝名親方以外は薩摩に従い、数年ぶりに帰国の途につきますが、謝名は斬首の刑を受け、琉球の誇りを守ることを選んだのです。2020/01/26
ザッハトルテ
1
終わり方がいまいちだったが、とにかく第二尚氏の王朝は途絶えることなく、薩摩と明・清との二重支配ながら独自の文化を作り上げていったということか、明治維新以降は沖縄戦や米軍基地など現在まで未だに本土の支配? 琉球が日本から独立したらどうなるのだろう。王朝時代のように戦力は持たず、そうすると米軍基地は本土へ全部移転?夢のような話か。2018/03/24
イエテイ
1
島津の侵略を受けながらも琉球が残った理由が冊封貿易にあったとは。ヤマト化されずに琉球の風俗が残り本当に良かったとは思う。2017/01/03
おきゅ
1
読了。3巻に分かれていなかったら読破出来なかったかも。2015/02/23