内容説明
チベットで行方不明になった作曲家の叔父の家で、ツカサは未完成のピアノソナタと、作りかけのグラヴィコードを見つけた。ピアノの先祖という、その古楽器の音色に興味をもったツカサは、クラヴィコードを完成させ、ピアノソナタの続きを自分でつくろうと決心する。
目次
モーニング・グローリー
ユカリ
犬のビンペル
授業
演奏会のテープ
ふしぎな夢
霊感のひらめき
小さな工房
銀色のライトバン
ユカリのアサガオ
屋根の上の風景
兄の秘密
古楽器工房
スウェーデンの王様
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mntmt
25
いい本に出会えた喜びに浸っています…。2016/06/20
sui
22
奔放だが、音楽の素晴らしさを教えてくれた叔父が、チベットで行方不明になって一年。その叔父の家に残されたクラヴィコードを組み立ててみようと決心した高校生のツカサ。自分の将来について悩み始める高校時代に、こんな時間を過ごせるツカサが羨ましくなりました。クラヴィコードのことは初めて知りました。いつか実物を見て、音色を聴いてみたいです。2016/09/26
バジルの葉っぱ
2
クラヴィコードがでてくるお話とききこれは読まねばと思った。行方不明中の作曲家である叔父のクラヴィコードの組み立てキットをつかい楽器を完成させ、叔父が書きかけたクラヴィコードのための曲を完成させた中学生の男の子のお話。この物語を読んだ方はぜひクラヴィコードの実際の音をきいてみてほしい。ほんとに小さな音量の鍵盤楽器ですが、デリケートな深みのある表現が可能な楽器です。実際の音をきくとこの本の読後感にまた更に奥行きを与えてもらえると思うのです。2017/12/19