感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
志ん魚
14
甘くて苦くてしょっぱくて赤裸々な、現代アメリカのリアリズムと、こてこてもりもりのおとぎ話の代表ともいうべき千夜一夜物語が、どのように共鳴・融合し、どのような冒険が生まれたか。。。ここに詳しくは書けないが、もちろん本作はSFやファンタジーではない。言うなれば、バースの物語への「偏愛」と、ストーリーテリングの「豪腕」そのものを、どっぷりと楽しむ本であろう。しかしこのプロットで、これほど細部まで語り尽くせるとは、恐るべし(笑)。2012/05/08
ヤーマダ
0
エンジンかかるのに時間はかかったものの、読み進めるうちにいつしかどっぷりとはまりこみ二つの交互に語られる船旅が交差したとき物語は一気に収束して長かった船旅に名残惜しさを感じるようになってしまった。イブンアルハムラー、クジアファカーン、ジャファールアルバルマキー、ハロウンアルラシード、ファトマアワード…アラビア名の登場人物をいっぱい覚えた。さすがのストーリーテリング。2012/10/27