内容説明
ドラッグ、ロックンロール、ヘルズ・エンジェルズ、政治…。事件をかきまわして取材する“ゴンゾー”スタイルで、権力なんかクソ食らえ。米国の伝説的ジャーナリスト待望の一冊。
目次
著書の覚え書き(キャメロット発最終列車;ラルフ・ステッドマンからの手紙)
第1章 1950年代―ファット・シティでの最後の闘い
第2章 1960年代―一体何だったんだ、あの時代は…ロックンロールがあっただけだ
第3章 1970年代つむじ風に舞い、トラに乗る
第4章 1980年代―あんた、いま、いくら持ってるの?
第5章 1990年代―刑務所へようこそ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
41
2006年に自殺死したこのジャーナリストの邦訳を探していて見つけた本。90年台に出版された、彼の来歴、50年台から10年ごとに代表的なエッセイ政治評論小説をまとめたもの。訳者が副島隆彦で頭をひねったが彼のごく初期の仕事でトンプソンの家に行ったそうで、その時のエピソードがありなかなか面白い。海外の政治、それも数十年前のものは、正直わかりづらいが彼の代表的な業績だ。90年台に冤罪で逮捕されたときのことなどいろいろ。しかしこの著者はもっと後世に残るような本を書けば良かったのにと残念に思う。2016/05/07
田舎暮らしの渡り鳥
3
この本には少しばかり解説がいる。ニュージャーナリズムとは、ノンフィクションにフィクション性を加味し、恣意的に事実を組み合わせたものである。ニュージャーナリズムの一つにゴンゾーノンフィクションというのがある。つまり作者自身が当事者となり、登場する。ハンター・S・トンプソンの名作に暴走族集団「ヘルス・エンジェルス」の取材がある。本書はそれらのあいまのエッセイを集めている。評論家・福島隆彦の訳であることも無視できない。2019/08/02