新とはずがたり

新とはずがたり

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  • サイズ B6判/ページ数 491p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784062048071
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

華やかな宮廷で、院や高僧、西園寺実兼ら貴族たちと交わした愛の日々。一転、出家し、諸国を遍歴した日々。稀有の女流日記「とはずがたり」の小説化、ついに実現。後深草院の女房二条の愛と哀しみの生涯。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こぽぞう☆

20
20年ぶりくらいの再読。原典とはだいぶ違った印象。後深草上皇とニ条の縁は強すぎるし、有明の月は矮小化されてる気がする。一方で西園寺実兼を主人公にすることで、元寇や鎌倉幕府内でのできごとまで盛り込んであり、原典にはない臨場感もある。ニ条の人生、ということでは瀬戸内晴美版の方が面白いかな。2016/03/13

アカツキ

10
西園寺実兼は数年前に女童だった二条が美しく成長したことに目を留める。しかし、後深草院が二条を自分のものだと宣言。実兼は後深草院を出し抜けないものかと思案するが…。雪の曙視点から書いた「とはずがたり」。実兼は鎌倉幕府との交渉役ということもあって、宮廷の覇権争いだけでなく当時の歴史の動きも描かれていて面白かった。二条をはじめ視野の狭い女性たちに呆れる実兼だけど、自分より頭が切れる女性だと嫉妬しない?二条の失踪にみんなが慣れっこになっているのは笑った。そうそう、こんなもんだよね。2022/09/12

Mana

3
とはずがたりを関東申次の西園寺実兼の目線で語ることで、原典とは異なる重厚な政治的な物語になった。南北朝の原因となる後深草天皇、亀山天皇の確執。蒙古の襲来。京と鎌倉との関係などなど。とても面白かった。二条は男性の目線から見るとこう見えるのかというのも面白い。(作者は女性なんだけど)2019/08/25

りゅっく

1
源氏物語から始まり王朝恋愛ものを探しまくりめぐりあった作品。歴史背景も女性としての人生も描かれていてしっかりした作品。完全フィクションはイヤという方におすすめ

しゅうこ

1
後深草院二条によって著された『とはずがたり』の世界を、「雪の曙」西園寺実兼の視点で描いた歴史小説。朝廷と鎌倉幕府のパイプ役・関東申次の任にあった実兼を主人公にすることによって、当時の社会状況や国際情勢、朝廷の有り様などを臨場感をもって描くことに成功している。また、時代の観察者・辣腕の政治家として実兼を描く一方、二条との生涯にわたる交流を描いたことで、実兼の人間的魅力も十分に表現しえていると思う。二条を見守り続けた実兼が、彼女の生き方を静かに力強く肯定するラストシーンには胸が熱くなった。これも愛の形だろう。2011/08/27

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