女形一代―7世瀬川菊之丞伝

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女形一代―7世瀬川菊之丞伝

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  • サイズ A5判/ページ数 115p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784062025997
  • NDC分類 913.6

内容説明

瀬川家は江戸時代に3代続けて瀬川菊之丞という名女形を出した家で、この家に生まれた栄子は幼時より女踊りを得意とした。13歳の時、菊次郎を襲名し、性的倒錯も顕著となって手伝いの安さんと駆け落ちする。その後、画家の沢木紀之が相手だったりするが、舞台の芸はますます冴え…。長編小説「女形一代」。名女形として歌舞伎界の人気を独占した7世瀬川菊之丞の一生。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

リオ

2
6代目歌右衛門をモデルにした作品。 女形の芸における厳しさと言うよりは、女形に捧げた天才役者のスキャンダルとかあれこれ。 それを品のある文体で描いています。 女形とは不思議なものなんだろうな。 そう言えば福助の7代目歌右衛門襲名ってどうなったんだろう。 歌舞伎観たいなと久々思った。2016/05/11

マリアム

2
名女形6代目歌右衛門のフィクション、ノンフィクションの小説です。彼の為に三島が書いた戯曲「朝の躑躅」からのご縁で読みました。上品で分かりやすい文章で引き込まれます。語り手は、彼の幼なじみで舞踊家、松たか子のお祖母さんだそうです。現役中の出版で、ご本人や関係者はどのように読まれたのでしょうか?歌舞伎演目の演者側からの部分は興味深く、観たくなりました。名優の側には、犠牲者の屍が累々としている、歌舞伎の芸は、命がけの重いものなのだと思い知りました。2013/06/21

Gen Kato

1
描写は淡泊だけれど中身は濃厚。この作品、腐の方面の方々にはたまらんのじゃなかろうか。円地文子の三島観も窺えて興味深い。2015/12/06

こまったまこ

1
凄いお話でした。モデルがいると分かり驚きました。昭和の時代に活躍した名女形の人生を親しい友人の女性が過去を振り返って語っているので読みやすいし文章が上品です。この名女形の生き様が凄いです。彼を愛してしまった人は皆破滅に追いやられる。でも彼らはきっとそれを不幸と思わないのでしょう。少年期に恋人だった人との最後は哀しいけれど良かったと思います。作中で演じられる彼の八ツ橋を観てみたいです。2013/06/25

なぎ

0
歌右衛門の生涯の小説化。若き日の男衆との駆け落ちや、三島を想起させる人物との関係など。それにしても、円地さんはなぜこのような作品を書いたのだろうか?2011/02/19

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