講談社文芸文庫
柳田國男文芸論集―井口時男編

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  • サイズ 文庫判/ページ数 314p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784061984219
  • NDC分類 910.4
  • Cコード C0195

内容説明

古来日本人が絶えることなく語り伝えた昔話や伝説は、笑い、歌、夢が咲き誇る肥沃な物語の土壌であった。詩人として、花袋、藤村等と近代文学の青春を共にしながらやがて彼等の批判者となった柳田は、好奇心や空想力を衰弱させた自然主義に反し、庶民の暮らしの中にこそ真の文芸があると説く。文芸に関わる主要論考、随筆から近代文学が捨象した豊穣な世界に詩的直感を以って分け入る28篇を精選。毎日出版文化賞受賞。

目次

1 文学的回想(歌口;無題の歌 ほか)
2 近代文学異見(戯作者の伝統;ウソと子供 ほか)
3 暮しと文芸(雪国の春;遊ばせ唄 ほか)
4 文芸のフォークロア(熊谷弥惣左衛門の話;和泉式部の足袋)

著者等紹介

柳田國男[ヤナギタクニオ]
1875・7・31~1962・8・。民俗学者、詩人。兵庫県生まれ。少年時代に森鴎外を知り影響を受ける。一高・東大法科在学中、短歌や新体詩を発表、田山花袋と生涯の友情を結ぶ。卒業後農商務省に入り農政の専門家として地方を歩き民俗学研究に没頭する。明治末年より『後狩詞記(のちのかりことばのき)』『遠野物語』等を著し、大正期に入ると「郷土研究」「民族」の両誌に拠り論文発表、以後半世紀以上に亘って日本民俗学の創始者として巨大な業績を残す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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