講談社文芸文庫
思想への望郷―寺山修司対談選

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  • サイズ 文庫判/ページ数 278p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061983724
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

「書を捨てよ、街へ出よう」に象徴される寺山の思想。時代を牽引する七人の思想者との対論により、内蔵する逆理の根源が浮彫りにされる。鶴見俊輔との対話「読書論」、三島由紀夫「抵抗論」、塚本邦雄「ことば」、別役実「わらべ歌考」、種村季弘「都市とスペクタクル」、岸田秀「物語としての“宗教”」、死を可視した寺山の希求により実現した吉本隆明との対話「死生観と短歌」、代表的対談七篇を精選収録。

目次

読書論(鶴見俊輔)
抵抗論(三島由紀夫)
ことば(塚本邦雄)
わらべ歌考(別役実)
都市とスペクタクル(種村季弘)
物語としての“宗教”(岸田秀)
死生観と短歌(吉本隆明)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鳩人

5
いずれも一読の価値がある対談だが、死を目前にした三島由紀夫との対談の面白さはほとんどネタレベル。「文化の概念が変質していくということは認めざるをえないでしょう」「絶対に認めないです」 由 紀 夫 会 話 し ろ 。全体的に三島由紀夫がキャッチボールしてくれてないので寺山すごい不憫。それぞれ言ってる事は真に興味深いのだが。知的興味もカストリ的趣味も三文文学趣味も中二心も持ち合わせたスノッブなヤングに是非。ほか、個人的には吉本隆明との「死生観と短歌」塚本邦雄との「ことば」対談が興味の層に合致して読返す率高し。2010/11/12

しろのやま

2
驚愕するほどすべてハイレベルな対談。特に寺山と岸田秀の対談は昨日なされたものであるかのような新鮮さをもつ鋭い文明批評が展開される。大きな物語を否定し、さも個人として自立したようにみえて、安定や完結を求める大衆。主を否定していてなお依存はするという構図はまさに慧眼。性や死といった非日常に追いやられた人間的行為に関する思想も刺激的。博覧強記の寺山の思想の源流も散見され非常に勉強になった。2014/10/15

haruka

1
私達だけの神様を信じる 本当は居ないことも知っているけど 2018/03/27

ゐ氏/きたの

1
寺山修司の対談集。対談だからか、普段のエッセイや批評文より、わかりやすく寺山の思想が語られており、さらさらと、しかし興味深く読めた。特に三島由紀夫との対談が面白かった。同じ時代を生き、立場は違えど戦後民主主義を冷ややかな目で見つめ、60年代のカウンター・カルチャーに理解を向けていた両者の対談は、とても興味深かったし、とても面白かった。2016/08/03

Gimmikc

0
三島、吉本、どちらも緊張感のある対談です。もう一度くらい読み直しても良さそう。2016/05/29

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