講談社文芸文庫<br> 死霊〈3〉

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講談社文芸文庫
死霊〈3〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 432p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061983281
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

黙狂の矢場徹吾が遂に口を開く。“決していってはならぬ最後の言葉”を語り始める第二の山場。そして翌日の昼、主要人物が一堂に会する津田安寿子の誕生祝いの席上、果して何が起こるのか。七章から最後の九章までを収録。精神の“無限大”をつきつめ、文学の窮極大飛翔をはかった傑作、埴谷雄高の『死霊』は幕を閉じる。だが、埴谷が生涯かけて追究した“存在の革命”は未来へ託された―。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

69
七章がとても面白かった。神の子やお釈迦様に喧嘩売ってる・・・! ここまであきらめずに読んできてよかった。しかしこの世界観が70歳を超えてからの筆だということが恐ろしい。これまで体験したことのない読書をしたい方に強くおすすめできる作品。2017/03/21

藤月はな(灯れ松明の火)

68
再読。言葉にすると不確かになる為に名づけえぬもの、無垢の存在の象徴とされる赤ん坊も生まれるまでの過程で兄弟たち(精子)に対し、抜け駆け、蹴落とす事で生を獲得している事、釈迦やキリストへの欺瞞を寓話で表現するなど、ニヒリズムの弁舌が冴えまくる首猛夫。だが、口から生まれたのではないかと思われる彼が、実の妹や妹の夫の前では大人しくなるのが何だか、可笑しい。そして首猛夫の弁舌に中てられた安寿子も生が誤謬なら男と女の存在意義は何かと問う。彼女の与志への恋慕と彼の考える「虚体」を理解しようとする様は一途だ。2024/11/09

ω

47
ついに読了してしまった…疲れたけど寂しい。。埴谷雄高先生が50年に渡って書いた未完の書。「自同律の不快」とは、「存在は存在であるとしか考えられないこと自体が屈辱だ」という考え。七章から急に面白くなる。食われる悲哀、食う悲哀。キリストも釈迦も魚食って豆食うといて、立派に説いてんじゃねーよ!と、魚と豆が怒って、そこに単細胞くんが物申す。10%くらい分かればヨシ。Pfui!2021/01/15

ころこ

40
第7章は前半にあれだけ固有名を連呼していたはずが、一人称の話者が誰か分からなくなっていく。これはあくまで小説だが、小説である必然性が乏しい箇所が山場とは、いよいよ破綻していることを認めざるを得ない。水のイメージから津田夫人の肥った表象が登場するのだが、水死体を意味するのではないかと想像する。作者はユーモアのつもりなのだろうが、三輪与志や黒川建吉が影の長さから長身だと描写されるのとは対照的なので、自らの衰えに対する自己防衛的な幼稚さ(女の子をイジメる男の子)の表れではないか。2024/10/09

長谷川透

26
存在と非在。そして、現実と虚構。これらは相反関係にあるのではなく、分かち難く結びついている。既成概念の打破、遠い場所から聞こえる革命を叫ぶ死霊の如き声々は強く轟いているようでいて、実のところ弱く、無力だ。存在したのちに非在となった声は世界を構成する粒子となり、世界の集合は宇宙を形成する。宇宙に覆われし場所はどこでもない場所。そこに存在する《私》は誰でもない者。虚構の子宮の中で育ち産声を上げて誕生する非在の存在者だ。『死霊』を読む終えた読者たる私の身体の中には、革命を謳う者たちの命が宿ってしまったようだ。2013/04/02

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