出版社内容情報
【内容紹介】
平塚らいてう、尾竹紅吉、神近市子、伊藤野枝ら「青鞜」の活動、“吉原登楼”など「新しい女」達は激しい批判を呼ぶと共に“現代の婦人問題”の端緒を拓いた。晶子はロンドンで婦人運動に目を瞠る。白樺派の作家、谷崎、荷風と三田派の青年、白秋、露風等の交遊と多感な生活。啄木の死。『一握の砂』刊。明治天皇崩御。乃木希典夫妻殉死の衝撃と鴎外の『興津弥五右衛門の遺書』。坩堝の如き文壇、社会を抱き時代は大正へ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaoriction@本読み&感想リハビリ中
15
「青鞜」まつり の副読本的に軽く読んだ。軽く読んだ、が、面白い。「え?その先どうなるの?その先が知りたい」と思う章も多々あるのだけれど、そこがいいのかな。これは全巻欲しい。揃えたい‼︎ 全24巻。17巻までは伊藤整。死去したため18巻以降は瀬沼茂樹らしい。全巻揃えて1巻から順に空いた時間などにちょこちょこ読みたい。文学史好きにはたまらない。2017/09/04
rbyawa
1
j109、「文学史」においては『青踏』は賑やかし程度にしか出てこないし(特定の男性作家の賛美にも使われてそうだなぁ…漱石、生田長江はまあ問題無さそうだけど)、風俗の本だと時代を代表する扱いだが、まあタレント集団のような扱いだったというこの本が一番妥当なんじゃないかな…。他の文化人たちが目立たないので正直悪目立ちの域だったということが構造的に理解出来て良かったんじゃないかと、青踏と漱石門下、自然主義と東大新思潮らがそれぞれ交流して、白樺が明星・スバル系と親しいのかな…しかしこれは確かに調べにくい時代だよね。2019/10/04