目次
新約聖書外典―その意義と文学的・思想的性格
ヤコブ原福音書
トマスによるイエスの幼時物語
ペテロ福音書
ニコデモ福音書(ピラト行伝)
ヨハネ行伝
ペテロ行伝
パウロ行伝(パウロとテクラの行伝)
アンデレ行伝
使徒ユダ・トマスの行伝
セネカとパウロの往復書簡
パウロの黙示録
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
60
新約聖書が成立するときに外典とされた書物がおさめられていました。グノーシスの要素が感じられます。聖人伝というような雰囲気もありました。聖書から外された書物とはいえ、神学的理解には必読の書と言えるでしょう。外典や儀典は数少ないので、このような本が読めるのは貴重だと思います。2016/02/05
優希
37
再読です。新約聖書が編纂される過程で「外典」とされた文書が集められていました。キリスト教においてグノーシス主義であるため、正典から外されたのでしょうね。とはいえ、神学的には必読の書だと思います。キリスト教をより深く見ることができる著書だと感じました。2023/09/26
Francis
14
20年ぶりぐらいの再読。改めて読み直してみると、確かにこれは正典に入れられないなあ、と言う文書がほとんど。内容や文章に難があるので当時も今も教会では受け入れられないだろう。今の新約聖書の諸文書がどうして正典として認められたのか、これらの文書と比較することで理解できるはず。2022/11/23
武井 康則
12
「外典」は伝統的に「アポクリファ」と呼ばれ、「隠されたもの」を意味する。「偽書」「異端の書」に当たるが、本来隠されたものの意から「秘義」「秘書」のことを指す。正典から排除された、あるいは採用されなかった諸文書だが、正典と同一の価値を持つとの要求を掲げ、伝承様式、文学形式上正典に類似するか、補足する傾向を有する。魔術師シモンが出て来たり、王の無理難題を奇跡で解決と歌舞伎等でもありそうな話。庶民レベルではやはりこれらの話が受けたんだろう。ただ、真剣に研究として読んでない野次馬の言です。2021/11/16
Saiid al-Halawi
8
グノーシス主義満載!なエピソードも確かにあるんだけど思ってたほどじゃなかった。ほか、キリスト幼年時代の描写にラディカルなものが多いので後2世紀あたり、そういう理由での落選もあったんだろうな、と。2015/11/24
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- 和書
- 普通じゃなくなった人生